一新した信号処理システムをはじめ最新の技術を結集し、大幅に向上した高画質性能
■フルサイズ有効約4240万画素センサーと進化した画像処理システム
光学ローパスフィルターレス仕様の35mmフルサイズ裏面照射型CMOSイメージセンサーを搭載し、裏面照射型構造による高い感度特性に加え、ギャップレスオンチップレンズ※13や反射を低減するARコーティング付きシールガラスと組み合わせることで、有効約4240万画素という高解像度ながら、高感度・低ノイズ性能と広いダイナミックレンジを併せ持ちます。画像処理システムを新世代の画像処理エンジンBIONZ Xと画像処理をサポートするフロントエンドLSIに一新し、低感度時は約15ストップ※4の広いダイナミックレンジを実現。常用ISO感度を最高ISO32000まで高め、ISO100~32000(拡張ISO50~102400)※5の広い感度域をカバーし、暗所や薄暗い場所での撮影でもノイズの少ない高精細な描写ができます。また、エリア分割ノイズリダクションの進化により、使用頻度の高い中感度域では約一段分※5のノイズ低減を実現したほか、一新した画像処理システムにより、ポートレート撮影における肌色の再現性を大幅に向上しています。さらに、本機では、システム内での16ビット画像処理に加え、新たにサイレント撮影※8時や連続撮影時の14ビットRAW出力※14にも対応することで、表現領域を広げます。
■世界最高5.5段の光学式5軸ボディ内手ブレ補正機能
高精度な手ブレ補正ユニットとジャイロセンサーを新たに搭載し、手ブレ補正アルゴリズムも最適化したことで、世界最高※9 5.5段※10の補正効果を実現し、様々なブレに対して5軸でブレを検出し高い補正効果を発揮して、高解像性能を最大限に引き出します。静止画撮影中の手ブレ補正効果は、シャッターボタン半押しまたはピント拡大機能やMFアシストによる拡大表示中にライブビュー映像で確認することができます。さらにボディ内手ブレ補正は、すべてのEマウントレンズはもちろん、マウントアダプターを介して装着するAマウントレンズなどでも活用できます。加えて、動画撮影時も5軸で手ブレを高精度に補正します。
4Dフォーカスに対応し、最高約10コマ/秒※1のAF/AE※6追従による高速連写なども実現するAF性能
■瞬間を逃さない、AF/AE追従 最高約10コマ/秒の高速連写
新開発のシャッターチャージユニットの採用に加え、画像処理システムを刷新することで、有効約4240万画素の高解像でありながら従来機比※3の2倍となる最高約10コマ/秒※1のAF/AE※6追従高速連写を実現。無音・無振動のサイレント撮影時※8にも、同様に最高10コマ/秒で連写できます。さらに、ライブビュー方式では最高約8コマ/秒※1の高速連写が可能です。また、バッファメモリーの大容量化に加え、システムの高速化とUHS-IIの採用などにより、最大約10コマ/秒※1の高速連写でJPEG/圧縮RAW約76枚※15、非圧縮RAW約28枚※15の連続撮影ができ、撮影のリズムを崩すことなく安心して撮影できます。フリッカーレス撮影※16にも対応することで、蛍光灯などの点滅によるちらつきを検知して適切なタイミングで静止画を撮影し、速いシャッター速度や連続撮影時に生じる露出や色合いのばらつきを低減します。
■被写体を瞬時に捉え、追従し続ける、高速・高精度なAF性能
画像処理システムを刷新、かつ進化したAFアルゴリズムを搭載することで、AF速度・精度・追従性能が飛躍的に向上。撮像エリアの縦横約68%をカバーする範囲に399点の像面位相差検出AF※17センサーを配置したほか、コントラストAFを従来の25点から425点に多分割化し、検出精度が大幅に向上しています。動体追従性能においては、イメージセンサーからの読み出し速度の高速化により、連写中のAF測距・演算頻度を高め、さらに最新の動体予測アルゴリズムを本機に最適化して搭載することで、従来機比※3約2倍に向上しています。低輝度時のAF速度は最大2倍※3向上し、暗いシーンでの合焦速度を向上させ被写体を瞬時に捉えます。複雑な動きやスピードに緩急のある動体に対しても、これまで以上に高い精度でAF追従をし続けます。また、AFアルゴリズムの進化により、AF-SモードでのAF検出輝度範囲の下限値はEV-3(ISO100相当/F2.0レンズ使用)を達成し、暗いシーンでも高精度な撮影が可能です。
■追従性能が約2倍に向上した瞳AF
瞳を検出してオートフォーカスする瞳AF機能も検出精度・速度が向上し、追従性能は約2倍※3に向上しています。被写体に動きのあるポートレート撮影などでも、AF-Cモードで瞳に安定して追従し続け、正面からうつ向き顔になった場合や振り向いた瞬間、逆光で顔が暗いシーンなど、ピント合わせが難しい状況でも、瞬時に瞳を検出しピントを合わせて追従します。AF時の顔優先が[入]時は、シャッター半押しやAF-ONボタンを押すだけで自動で瞳AFが作動するようになりました(AF-Sモード時のみ)。さらにAマウントレンズ装着時※18も瞳AFに対応します。
高解像4K動画とプロフェッショナルの映像制作に対応する多彩な機能
■画素加算のない全画素読み出しによる解像力の高い4K動画※11記録
スーパー35mmフォーマットで高解像度4K動画の本体内記録もでき、4K映像に必要な画素数の約1.8倍の豊富な情報量を活用して4K映像を出力し、より解像感の高い臨場感のある映像表現ができます。さらに、進化した画像処理システムによりフルサイズフォーマットでの4K動画記録の中高感度画質が大幅に向上し、より幅広いシーンでフルサイズならではの表現力をそのまま4Kの高解像度で記録可能です。4Kの記録フォーマットには、業務用映像制作に使用されているXAVCを民生用に拡張したXAVC S※19を採用しており、最大100Mbpsの高ビットレートで高画質記録が可能です。
■インスタントHDRワークフローを実現するHLGに対応※20
4K HDR対応のピクチャープロファイルとして、新たにソニー製デジタルスチルカメラとして初めてインスタントHDRワークフローを実現する HLG(Hybrid Log-Gamma)方式による4K HDR※11撮影に対応し、従来よりも広いダイナミックレンジで撮影することで、視覚で捉えたイメージに近い輝度表現、コントラスト、色彩をもつ豊かな映像を残すことができます。HLG方式で記録した映像は、撮影後にカラーグレーディングを必要としないため、効率的なHDR映像の制作が可能です。
■プロの映像制作をサポートする多彩な動画機能を搭載
S-Log2※21に加えて、シャドウからミッドトーンにかけての階調特性を重視したS-Log3※21を搭載。S-Log3設定時は14ストップの広いダイナミックレンジを実現しています。新たに、フルHD映像で120fpsのハイスピード撮影※22もできます。また、最大5倍までのスローモーション※22と、最大60倍までのクイックモーション撮影※22機能を搭載しており、最大50Mbpsの高画質フルHDで本体内記録が可能です。撮影フレームレートは、1~120fpsまでの8段階より、また記録時のフレームレートは24p/30p/60pから選択可能です。撮影後の編集作業もなくすぐにスロー効果、クイック効果をプレビュー確認できます。
小型・軽量ボディに凝縮したプロフェッショナルの撮影現場でも活躍する操作性、信頼性、ソリューション
■プロの撮影を支える高い信頼性・操作性
・約50万回※23のレリーズ耐久性とシャッター音の静音性も備えた新開発の低振動、高耐久シャッター
・メディア間同時記録、リレー記録、振り分け記録、コピーが可能なUHS-II対応SDカードスロットとSD/MSカードスロット
・最大輝度が約2倍※3進化し、ファインダー倍率0.78倍(全表示域の対角視野約38.5°)を実現する、新搭載の約369万画素 60fps/120fpsで表示可能な高精細・高輝度・高コントラスト Quad-VGA OLED Tru-Finder
・ファインダーや液晶モニターの表示画質を高め、より高精細に表示する[高画質]モードを搭載
・AFエリアの迅速な操作が可能なマルチセレクター、シャッターボタンから独立してAFを動作させるAF-ONボタン
・タッチフォーカス・タッチパッドにも対応するチルト可動式の約144万ドットの大画面3.0型液晶モニター
・従来機比※12約2.2倍の高容量バッテリー『NP-FZ100』を最大2個装着可能な縦位置グリップ『VG-C3EM』や、最大4個収納可能なマルチバッテリーアダプターキット『NPA-MQZ1K』など、長時間の撮影をサポートするアクセサリー
・堅牢性と軽量化を実現するフルマグネシウム合金ボディと防塵・防滴※24に配慮したボディ設計、高剛性マウント構造
・大容量ファイルの高速転送を実現するSuperSpeed USB(USB 3.1 Gen 1)対応 USB Type-CTM 端子を搭載し、Wi-Fi経由でのFTP転送やFTPS(SSL/TLS)暗号化にも対応
・スタジオ撮影などに便利なPCリモート撮影機能、撮影した静止画に5段階で設定できるレーティング機能、再生時の一覧性が向上する連写グループ表示
■撮影・作品制作の効率と画質を追求するソフトウェアシリーズ「Imaging Edge」
ソニー製カメラのポテンシャルを引き出し、撮影・作品制作の効率と画質を追求するソフトウェアシリーズ「Imaging Edge」の第一弾として、プロフェッショナルのスタジオ作品制作をサポートする、無料のパソコン用ソフトウェア「Remote」「Edit」「Viewer」を近日提供予定です。このソフトウェアでは、ライブビューを利用したリモート撮影(Remote)、撮影した画像の閲覧やレーティング(Viewer)、RAWデータの調整・現像(Edit)を行うことができます。
■高解像に細部の色や質感を忠実に描写する新搭載のピクセルシフトマルチ撮影※25
新たに搭載しているピクセルシフトマルチ撮影機能は、ボディ内手ブレ補正機能を高精度に制御し、 イメージセンサーを正確に1画素分ずつずらして計4枚の画像を撮影。その4枚の画像が持つ約1億6960万画素分※26の膨大な情報から1枚の画像を生成し、建築物や美術品などの細部の色や質感を忠実に再現することで、被写体の空気感までも表現することができます。通常は、各画素ごとにR・G・Bのうち1色分の色情報を得て、残りの2色分の色情報を周辺画素の情報から補間処理するのに対し、ピクセルシフトマルチ撮影では有効約4240万のすべての画素においてR・G・B全色情報を持つ画像が生成されるため補間処理が不要となり、色モアレ(偽色)の発生を最小限に抑え、より高精細かつ忠実な質感描写を実現します。「ImagingEdge」の「Remote」「Viewer」「Edit」ではピクセルシフトマルチ撮影に対応し、リモート撮影や撮影画像の合成、現像を行うことが可能です。
※1: 連続撮影モード「Hi+」時に最高約10コマ/秒、 連続撮影モード「Hi」時に最高約8コマ/秒の高速連写が可能です。撮影設定によって最高連写速度が異なります。また、装着レンズによってソフトウェアのアップデートが必要になる場合があります。互換情報詳細については、ソニーサポートサイトをご覧ください。
※2: バッテリーとメモリースティックPROデュオを含む。
※3: 現行機種『α7R II』との比較において。
※4: ソニー測定条件 (静止画時)。
※5: 静止画の拡張感度設定時。
※6: AF:オートフォーカス、AE:自動露出制御。
※7: 現行機種『α7R II』に搭載しているBIONZ Xとの比較において。
※8: サイレント撮影:入、電子音:切 のときに有効です。
※9: 35mmフルサイズセンサー搭載デジタルカメラとして。2017年10月広報発表時点。ソニー調べ。
※10: CIPA規格準拠、Pitch/Yaw方向、 Planar T* FE 50mm F1.4 ZA装着時、長秒時ノイズリダクションオフ時。
※11: QFHD:3840×2160。HDR(HLG)映像をテレビで表示する場合は、HDR(HLG)対応ソニー製テレビと本機をUSB接続しご覧ください。
※12: 現行機種『α7R II』に同梱のWシリーズバッテリー『NP-FW50』との比較において。
※13: レンズから入射する光を最大限にイメージセンサーに取り込むため、隣接する画素間のギャップを最小限に抑えることで集光効率を飛躍的に高める構造。
※14: 圧縮RAWでの連続撮影時、BULB撮影時、長秒時ノイズリダクション[入]時は12ビットに制限されます。
※15: 連続撮影モード「Hi+」時。 UHS-II対応のSDXCメモリーカード使用時。ソニー測定条件。
※16: 光源の点滅周期が100Hzか120Hzの場合のみフリッカーを検知できます。また、連続撮影速度が遅くなることがあります。 サイレント撮影時、BULB撮影中、動画撮影時はフリッカーレス撮影ができません。
※17: 高速性と動体への追従性に優れた位相差検出AFセンサーをイメージセンサーの撮像面に配置し、位相差を検出してAFを行う方式。
※18: 対応レンズの詳細は、ソニーサポートサイトをご覧ください。
※19: XAVC S記録方式での動画撮影時は、Class 10以上のSDHC/SDXCカードが必要です。100Mbps記録時には、UHSスピードクラス3が必要です。
※20: HLGは、日本放送協会(NHK)と英国放送協会(BBC)が共同で開発し、一般社団法人電波産業会(ARIB)で標準化されたHDRテレビ方式。従来のテレビ方式(SDR)と高い互換性を保ちながら、明暗の表現において従来よりも広いダイナミックレンジを持ち、自然な描写が可能になります。
※21: S-Log2およびS-Log3とは、広い輝度ダイナミックレンジを記録するためのソニー独自の輝度特性カーブで、グレーディング (撮影後の画像加工処理)をすることが前提の機能です。白とびや黒つぶれしやすいシーンでも、ディテールを引き出す編集を可能にします。
※22: 音声記録はできません。 Class 10以上のSDHC/SDXCカードが必要です。
※23: ソニー内部の試験条件にて。電子先幕シャッター時。
※24: 防塵・防滴に配慮した構造となっていますが、ほこりや水滴の浸入を完全に防ぐものではありません。
※25: 合成には「Imaging Edge」の「Viewer」「Edit」が必要です。カメラや被写体のブレが発生すると正しく画像が合成されません。撮影時は三脚などを使用し、さらにPCリモート撮影やリモートコマンダーを用いて撮影してください。ピクセルシフトマルチ撮影時は、非圧縮RAW記録かつサイレント撮影が[入]に固定になります。フラッシュ撮影など一部機能に制限があります。詳細はソニーサポートサイトをご覧ください。
※26: 現像後に出力される画像サイズは約4240万画素(7952x5304)です。