災害・事件後の子どもの心理支援―システムの構築と実践の指針 [単行本]
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災害・事件後の子どもの心理支援―システムの構築と実践の指針 [単行本]

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出版社:創元社
販売開始日: 2014/03/14
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災害・事件後の子どもの心理支援―システムの構築と実践の指針 の 商品概要

  • 要旨(「BOOK」データベースより)

    阪神淡路大震災以来、さまざまな災害や事件・事故後の支援に携わってきた著者が、子どもたちへの心理支援の実際を記載し、わが国における心理支援モデルを提案する。
  • 目次

    第1章 災害事件後の心理支援の歴史と課題

    第1節 はじめに
    第2節 わが国の災害事件後の心理支援のはじまり
    第3節 ストレス理論からみた災害・事故・事件などの出来事と心身反応
     1 災害・事故・事件などの出来事について
     2 ストレス理論からみた出来事が及ぼす心身への影響と対応
     3 災害と人の責任──怒りと自責感とサバイバルギルト
     4 さまざまな出来事と心身反応やPTSDの推移
     5 事例からみた体験の特性と心身反応およびストレス障害との関連について
    第4節 ストレスマネジメントとストレスマネジメント教育
     1 ラザルスとフォルクマンの心理社会的ストレスモデル
     2 ストレスマネジメント教育
     3 わが国の学校教育でのストレスマネジメント
    第5節 わが国における学校危機での心理支援モデル――福岡モデルと兵庫モデル
    第6節 ハリケーン・カトリーナ後の子どもの心理支援
    第7節 海外の災害紛争後の心理支援モデル
    第8節 わが国における災害事件後の心理支援モデルの提案
    第9節 教師とカウンセラー協働による災害後3段階心理支援モデルの提案
    第10節 本書の目的


    第2章 阪神淡路大震災と神戸児童連続殺傷事件後の心理支援の実践

    第1節 阪神淡路大震災後の動作法による被災者への心理支援
     1 活動の経過
     (1)避難所での動作法実践のはじまり
     (2)組織的な動作法チームによる支援
     2 事例
     3 考察
    第2節 神戸児童連続殺傷事件後の心理支援
     1 支援の経過
     (1)学校保健委員会での活動
     (2)保護者のグループ勉強会
     2 考察
     (1)学校保健委員会での活動――恐怖の渦中を生きぬくために
     (2)保護者のグループ勉強会――ディブリーフィングからストレスコーピングへ
     (3)寄り添うために必要な活動


    第3章 台風23号豪雨災害後とインド洋大津波後の心理支援と心理教育のためのトラウマ・ストレス尺度

    第1節 台風23号豪雨災害後の心理支援と心理教育のためのトラウマ・ストレス尺度
     1 目的
     2 方法
     3 結果
     4 考察
    第2節 インド洋大津波後の心理支援プログラムの実践
     1 支援の経緯と背景
     2 高校生へのトラウマ・ストレスマネジメント授業
     (1)目的   (2)方法   (3)結果   (4)考察


    第4章 中国・四川大地震後の専門家支援研修

    第1節 日本心理臨床学会派遣による四川大地震後の中国専門家支援研修会
     1 活動の概要
     (1)第一次派遣までの経緯
     (2)第一次派遣の活動内容
      1.西南大学心理学院での研修会
      2.重慶市内の病院心理科スタッフへのコンサルテーション
      3.西南大学心理援助チームへのスーパーヴィジョン
      4.Scientific Americanボランティア研修
      5.成都・四川心理学会スタッフへの講義・質疑応答
      6.被災地の中学校で活動している西南大学心理援助チームへの講義・質疑応答                      
     (3)結果帰国後の対応
     2 研修参加者からの質問と回答
     (1)研修中における参加者からの質問の質的分析と質問に対する回答
      1.研修参加者からの質問のKJ法分類
     (2)参加者の質問に対する回答
      1.参加者の質問に対する回答内容
      2.質問と回答例
      3.考察
     (1)被災直後の支援のあり方
      1.被災体験――トラウマと喪失への対応
      2.災害直後に被災体験を表現させる危険性
     (2)中長期的支援のあり方
     (3)海外からの心理的支援のあり方
     (4)アジア独自の心のケアのあり方
    第2節 四川大地震JICAこころのケア人材育成プロジェクト
     1 四川大地震直後の日本の支援 
     2 JICA四川大地震後のこころのケア人材育成プロジェクト事前調査
     (1)第一次事前調査
     (2)第二次事前調査
     3 考察
     (1)心のケアの壁を乗りこえる
     (2)海外からのプログラムの弊害
     (3)阪神淡路大震災の経験を伝える
     (4)プロジェクトの発足とこれから


    第5章 小学生殺害事件後の心理支援

    第1節 事件の概要
    第2節 心のケアの方針
     1 地域の子どもたちへの心のケアの方針
     2 被害者家族への心のケアの方針
    第3節 心のケアの実際
     1 事件発生翌日の保護者会:アンケートの配布とメッセージ
     2 教育センター・カウンセラーの配置と活動
     3 スクールカウンセラー・スーパーバイザーによる教員研修
     4 心のケア委員会の組織化と活動
     5 1週間後の保護者対象心のケア研修会
     6 保護者への子どものこころと身体のアンケートとリーフレット
     7 心の授業のための教員研修
     8 心の授業と個別相談──とからだのアンケート
     (1)心とからだのアンケート
      1.子どものトラウマ・アンケート
      2.心理教育のためのトラウマ反応アンケート
      3.親からみた子どものトラウマ反応アンケート
      4.アンケートの数値データ入力および統計処理
     (2)教師とスクールカウンセラーによる個別相談
     9 ご遺族のサポート
    第4節 アンケートの分析
     1 小学1~3年生へのアンケート(CTRRI)の結果
     (1)項目ごとの平均値
     (2)因子分析
     2 小学4~6年生への心理教育のためのトラウマ反応アンケート (PTSR-ED-LOSS)
     (1)項目ごとの平均値
     (2)因子分析
     3 保護者への子どもの心とからだのアンケート
     (1)項目ごとの平均値
     (2)因子分析
     4 子どものアンケートと保護者のアンケートの相関分析
     (1)小学1~3年生のデータと保護者アンケートの相関分析 
    第5節 考察
     1 事件後の心のケアのあり方
     2 日頃の教育相談活動と心のケアの組織的対応
     3 事件による悲嘆と恐怖とその対応
     4 保護者からみた子どもの反応と子どもの反応


    第6章 東日本大震災後の子どもの心理支援システム

    第1節 災害後の心理支援モデルと「心とからだの健康観察」の作成
     1 なぜ心理教育のためのトラウマ・ストレス尺度を改訂・作成しなければならないか
      1.心理教育の課題:
      2.否定的認知の課題:
      3.生活が阻害されている行動項目の課題:
      4.肯定的な項目の課題:
     2 なぜトラウマ・ストレス反応の項目を中心とした尺度なのか
     3 心理教育のためのトラウマ・ストレス尺度改訂版の作成
      1.「心理教育のためのトラウマ・ストレス尺度改訂版(通称:心とからだのストレスアンケート)」の項目検討のためのワーキンググループの設置
     4 いわて子どものこころのサポートチームによる「心とからだの健康観察」の作成
    第2節 こころのサポート授業で活用する「心とからだの健康観察 (31項目版)」の妥当性・信頼性の検討
     

    第7章 災害事件後の子どもの心理支援システム構築の考察

    第1節 災害事件後の3段階心理支援モデルについて
     1 災害事件後の3段階心理支援モデルとは
     (1)段階1(直後期・急性期)は日常性の回復と生活支援が基本
     (2)段階2はトラウマ・ストレスの心理教育とストレスマネジメント体験を
     (3)段階3は被災体験にともなう体験の表現と服喪追悼
     2 災害と事件における相違点
     3 防災教育と心のサポート
     4 3段階心理支援モデルの検証について
     5 教師・カウンセラー研修会のあり方
     6 西欧の災害後の心理支援モデルとわれわれが提案したモデルの比較
     7 平時の「心の健康教育プログラム」の充実を
    第2節 災害後の心理アセスメントについての考察
     1 心理アセスメントツールの位置づけ――調査アンケートから自分を知るためのチェックリストか
     2 「心とからだの健康観察31版」の信頼性と妥当性
    第3節 今後の課題
    第4節 結語
  • 著者紹介(「BOOK著者紹介情報」より)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    冨永 良喜(トミナガ ヨシキ)
    1952年生まれ。鹿児島大学卒業、九州大学大学院修了。現在、兵庫教育大学大学院学校教育研究科教授。博士(心理学)、臨床心理士。専門はストレスマネジメント教育、危機カウンセリング。自然災害や虐待などの暴力・犯罪により傷ついた子どもたちへの心理的支援のほか、トラウマへの心理療法としてのイメージ動作療法、犯罪遺族の支援、地震や津波・台風災害などの自然災害後の心のケアに従事している
  • 出版社からのコメント

    阪神淡路大震災から東日本大震災を経て、あるいは子どもの殺傷事件が起るたびに問題になる「心のケア」のシステムを構築する。
  • 内容紹介

    大震災や深刻な事件のあと、心に傷を負った子どもへの心理支援の実践から、「理論」「方法」と「人的システム」を総合して明らかにする。これらのモデルは、東日本大震災以前のさまざまな災害後における支援活動のなかで徐々に構築されていったものである。西欧モデルを参考にしながらも、被災者にとって適切でないと判断された際には、積極的に、わが国やアジアの文化と、人的システムを考慮して構築していく。

災害・事件後の子どもの心理支援―システムの構築と実践の指針 の商品スペック

商品仕様
出版社名:創元社 ※出版地:大阪
著者名:冨永 良喜(著)
発行年月日:2014/03/10
ISBN-10:4422115731
ISBN-13:9784422115733
判型:A5
対象:専門
発行形態:単行本
内容:心理学
言語:日本語
ページ数:175ページ
縦:22cm
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