不在―物語と記憶とクロニクル [単行本]
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不在―物語と記憶とクロニクル [単行本]

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出版社:みすず書房
販売開始日: 2022/09/21
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不在―物語と記憶とクロニクル [単行本] の 商品概要

  • 要旨(「BOOK」データベースより)

    夫は獄死、家は空っぽ。かつてことばが「魔法」だった少女は作家になり、悲痛と希望を生きる物語を書き続けた。20世紀イタリアの「最も美しい声」、精選37篇。
  • 目次

    I 物語
    不在 九月 子どもたち ジュリエッタ 裏切り 帰宅 海辺の家 元帥 わたしの夫 ドイツ軍のエッラ通過 娘たち 冒険の日々 荷馬車に乗って 母親 日曜日

    II 記憶とクロニクル
    思い出 アブルッツォの冬 ある村の年代記 農民 破れ靴 夏 マテーラの空をカラスが飛ぶ 南の女性たち 子ども時代 女性について アッルミニウム社の工場では百年まえの生活 身障者 フェッリエーリ社訪問 家 恐怖 怠慢 私の精神分析 子ども時代 白い口ひげ パッリダッシの月 パッラマッリオ街 やさしい花

    編者解説──ひとつの声の変遷  ドメーニコ・スカルパ
    訳者解説 望月紀子
  • 出版社からのコメント

    夫の獄死。言葉が魔法だった少女は作家になり、悲痛と希望の物語を書き続けた。20世紀イタリアの「最も美しい声」、決定版短篇集。
  • 内容紹介

    20世紀イタリアの「最も美しい声」ともいわれる作家、ナタリーア・ギンズブルグ。その人生をたどり現前させる珠玉の37篇で編まれた決定版選集。初公開の記事・ノンフィクションも収める。
    屈託なく闊歩する女優さながらの女性、内気でひっこみ思案の女性、どんな女性でも時おり暗い井戸に落ちることがある。その傍らには、相手の目を見られず、内面が崩壊した、でも放っておけない男たち……。17歳のデビュー作から、少し悪意のある子どもの視線で語るような文体は「従来にない言語感覚」と評される。
    不器用で孤独で、ことばが一種の「魔法」であった子ども時代。ファシズムにもナチスにも抗って活動したレオーネとの結婚と流刑地での暮らしと夫の獄死、革命が夢であった時間から、社会が反転する戦後の渦の中へ。パヴェーゼやカルヴィーノと働いた出版社での仕事。生活の現場や工場のルポルタージュ。やがて長男カルロは稀代の歴史家になった。
    人生は勝手に進み、人はそれを眺めるしかない。そして運命はときに不意打ちをする。「フェミニズムは嫌い」と表明しながら、ナタリーアは共闘し、悲痛を生きのびる多くの女性たちの物語を書き続けた。
    編者と訳者による本格的作家論・解説を付す。
  • 著者紹介(「BOOK著者紹介情報」より)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    ギンズブルグ,ナタリーア(ギンズブルグ,ナタリーア/Ginzburg,Natalia)
    1916年パレルモ生まれ。ユダヤ系の解剖学者の父。カトリックの母のもと、五人きょうだいの末娘としてトリーノで育つ。トリーノ大学文学部を中退。ファシスト党への宣誓を拒否してトリーノ大学の教職を追われ34‐36年獄中生活を送り、エイナウディ社創設にかかわったレオーネと1938年に結婚。生まれた長男が歴史家のカルロ・ギンズブルグ。40年からピッツォリに国内流刑となった夫に従うが、夫はムッソリーニ死後の対独対ファシズム・レジスタンスの指導者として獄死。50年マーリオ・プラーツの弟子でシェイクスピア全集などを翻訳した英文学者ガブリエーレ・バルディーニと再婚。障がいをもつ娘と息子が生まれる。63年自伝小説『ある家族の会話』(須賀敦子訳、白水社)でストレーガ賞受賞。83年、独立左派の下院議員に選出。91年死去

    スカルパ,ドメーニコ(スカルパ,ドメーニコ/Scarpa,Domenico)
    1965年サレルノ市生まれ。トレント大学・ソルボンヌ大学で比較文学を修める。2020年までトリーノの「国際プリーモ・レーヴィ研究センター」顧問

    望月 紀子(モチズキ ノリコ)
    東京外国語大学フランス科卒業。イタリア文学
  • 著者について

    ナタリーア・ギンズブルグ (ナタリーアギンズブルグ)
    (Natalia Ginzburg)
    1916年パレルモ生まれ。ユダヤ系の解剖学者の父、カトリックの母のもと、五人きょうだいの末娘としてトリーノで育つ。トリーノ大学文学部を中退、ファシスト党への宣誓を拒否してトリーノ大学の教職を追われ34-36年獄中生活を送り、エイナウディ社創設にかかわったレオーネと1938年に結婚。生まれた長男が歴史家のカルロ・ギンズブルグ。40年からピッツォリに国内流刑となった夫に従うが、夫はムッソリーニ死後の対独対ファシズム・レジスタンスの指導者として獄死。50年マーリオ・プラーツの弟子でシェイクスピア全集などを翻訳した英文学者ガブリエーレ・バルディーニと再婚。障がいをもつ娘と息子が生まれる。63年自伝小説『ある家族の会話』(須賀敦子訳、白水社)でストレーガ賞受賞。83年、独立左派の下院議員に選出。91年死去。他の邦訳作品に『拝啓 ミケーレ君』(千草堅訳、早川書房)、『マンゾーニ家の人びと』(須賀敦子訳、白水社)、『モンテフェルモの丘の家』(同、筑摩書房)など。

    ドメーニコ・スカルパ (ドメーニコスカルパ)
    (Domenico Scarpa)
    1965年サレルノ市生まれ。トレント大学・ソルボンヌ大学で比較文学を修める。2020年までトリーノの「国際プリーモ・レーヴィ研究センター」顧問。著書に『アルバム プリーモ・レーヴィ』(エイナウディ社)『Atlante della letteratura(文学地図帳)』全3巻(同)の最終巻『ロマン主義から現在まで』など。ナタリーア・ギンズブルグの著作11冊を編・校訂、エイナウディ社から刊行。

    望月紀子 (モチヅキノリコ)
    (もちづき・のりこ)
    東京外国語大学フランス科卒業。イタリア文学。主な著書『ダーチャと日本の強制収容所』(未來社)、『イタリア女性文学史』(五柳書院)。訳書にオリアーナ・ファラーチ『ひとりの男』(講談社)、ダーチャ・マライーニ『メアリー・ステュアート』(劇書房)『シチーリアの雅歌』『帰郷シチーリアへ』『イゾリーナ』『別れてきた恋人への手紙』(晶文社)、ナタリーア・ギンツブルグ『わたしたちのすべての昨日』『夜の声』『小さな美徳』『町へ行く道』(未知谷)、スクラーティ『私たちの生涯の最良の時』(青土社)他。

不在―物語と記憶とクロニクル [単行本] の商品スペック

商品仕様
出版社名:みすず書房
著者名:ナタリーア ギンズブルグ(著)/ドメーニコ スカルパ(編)/望月 紀子(訳)
発行年月日:2022/09/16
ISBN-10:462209522X
ISBN-13:9784622095224
判型:A5
発売社名:みすず書房
対象:一般
発行形態:単行本
内容:外国文学小説
言語:日本語
ページ数:344ページ
縦:19cm
重量:435g
その他: 原書名: UN'ASSENZA:Racconti,memorie,cronache 1933-1988〈Ginzburg,Natalia〉
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