世界の見方の転換〈1〉天文学の復興と天地学の提唱 新装版 [全集叢書]
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世界の見方の転換〈1〉天文学の復興と天地学の提唱 新装版 [全集叢書]

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販売開始日: 2024/01/12
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世界の見方の転換〈1〉天文学の復興と天地学の提唱 新装版 の 商品概要

  • 要旨(「BOOK」データベースより)

    『磁力と重力の発見』『一六世紀文化革命』に続き「なぜ、どのように西欧近代において科学が生まれたのか」を探る、近代科学誕生史“三部作”の堂々たる完結篇。“遠隔力”の問題とともに、著者が一七世紀科学革命への「戦略高地」の一つであったと見る天文学の近代科学化を、一六世紀文化革命はいかに準備したのか。プトレマイオス理論の復元にはじまり、コペルニクス地動説をへてケプラーの天体力学へいたる15~16世紀の天文学史の展開は、観測にもとづく天文学を、自然哲学としての宇宙論より上に据えるという学問上の下剋上をなしとげ、まったく新しい自然研究のあり方を生みだした。多くの科学史家を虜にしてきたこの一大変革を、著者は前作から貫かれる独自の視座と周到な目配りで捉えなおす。話は、後世の天文研究の改革にとって最大級の足がかりになると同時に障壁にもなった、プトレマイオスの数学的天文学から始まる。アリストテレス宇宙論とプトレマイオス理論の屈折した関係、そしてこの理論が二千年紀にわたり通用したほどの精度をもつ理由が、スリリングに説き明かされる。レギオモンタヌスら人文主義者がその体系を復元し、数学や観測による天文学を自然哲学への有力なアプローチと位置づけることで、変革への最初の一歩を刻む第1巻。
  • 目次

    まえがき

    第1巻 天文学の復興と天地学の提唱

    第1章 古代世界像の到達地平――アリストテレスとプトレマイオス
    1 アリストテレスの宇宙像
    2 プラトンの影響
    3 プトレマイオスにとっての天文学
    4 プトレマイオスの太陽と月の理論
    5 プトレマイオスの惑星理論
    6 誘導円・周転円モデルの背景
    7 離心円・等化点モデルの精度
    8 宇宙の大きさと『惑星仮説』
    9 天文学と自然学の分裂と相克
    10 プトレマイオスの『地理学』

    第2章 地理学・天文学・占星術――ポイルバッハをめぐって
    1 人文主義とプトレマイオスの復活
    2 ドイツの人文主義運動
    3 15世紀のウィーン大学
    4 ポイルバッハと『惑星の新理論』
    5 ポイルバッハの天文学
    6 実学としての中世天文学
    7 西欧占星術の起源をめぐって
    8 キリスト教と占星術
    9 地理学と占星術
    10 宮廷数学官の誕生

    第3章 数学的科学と観測天文学の復興――レギオモンタヌスとヴァルター
    1 数学的科学の復活
    2 レギオモンタヌスと三角法
    3 レギオモンタヌスのプトレマイオス批判
    4 レギオモンタヌスと同心球理論
    5 科学の進歩という概念の出現
    6 レギオモンタヌスの天体観測
    7 自然科学書の出版計画
    8 エフェメリデスとカレンダー
    9 弟子ヴァルターと観測天文学

    第4章 プトレマイオス地理学の更新――天地学と数理技能者たち
    1 プトレマイオスの『地理学』をめぐって
    2 ベーハイムとヴェルナー
    3 デューラーとその周辺
    4 携帯用日時計の製作をめぐって
    5 ヨハネス・シェーナー
    6 天地学とヴァルトゼーミュラー
    7 プトレマイオス『地理学』の対象化
    8 セバスティアン・ミュンスター
    9 フィールド作業と協働研究
    10 ペトルス・アピアヌス
    11 『皇帝の天文学』

    付記A プトレマイオス天文学補遺
    A-1 太陽軌道の決定
    A-2 金星軌道パラメータの決定
    A-3 プトレマイオス・モデルとケプラー運動の比較
    A-4 古代における月と太陽までの距離の推定

    注記
    雑誌名・全集名・辞典名・著者名略記号
  • 内容紹介

    『磁力と重力の発見』『一六世紀文化革命』に続き「なぜ、どのように西欧近代において科学が生まれたのか」を探る、近代科学誕生史〈三部作〉の堂々たる完結篇。「遠隔力」の問題とともに、著者が17世紀科学革命への「戦略高地」の一つであったと見る天文学の近代科学化を、16世紀文化革命はいかに準備したのか。
    プトレマイオス理論の復元にはじまり、コペルニクス地動説をへてケプラーの天体力学へいたる15-16世紀の天文学史の展開は、観測にもとづく天文学を、自然哲学としての宇宙論より上に据えるという学問上の下剋上をなしとげ、まったく新しい自然研究のあり方を生みだした。多くの科学史家を虜にしてきたこの一大変革を、著者は前作から貫かれる独自の視座と周到な目配りで捉えなおす。
    話は、後世の天文研究の改革にとって最大級の足がかりになると同時に障壁にもなった、プトレマイオスの数学的天文学から始まる。アリストテレス宇宙論とプトレマイオス理論の屈折した関係、そしてこの理論が二千年紀にわたり通用したほどの精度をもつ理由が、スリリングに説き明かされる。レギオモンタヌスら人文主義者がその体系を復元し、数学や観測による天文学を自然哲学への有力なアプローチと位置づけることで、変革への最初の一歩を刻む第1巻。
  • 著者紹介(「BOOK著者紹介情報」より)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    山本 義隆(ヤマモト ヨシタカ)
    1941年、大阪生まれ。学校法人駿台予備学校勤務。科学史家。著書に、『重力と力学的世界』(現代数学社、1981、ちくま学芸文庫、全2巻、2021)、『熱学思想の史的展開』(現代数学社、1987、新版、ちくま学芸文庫、全3巻、2008‐2009)、『古典力学の形成』(日本評論社、1997)、『解析力学1、2』(共著、1998、朝倉書店)、『磁力と重力の発見』全3巻(みすず書房、2003、パピルス賞・毎日出版文化賞・大佛次郎賞受賞、2005、韓国語訳、2005、英語訳The Pull of History: Human Understanding of Magnetism and Gravity、World Scientific、2018)、)、『ボーアとアインシュタインに量子を読む』(みすず書房、2022)ほか
  • 著者について

    山本義隆 (ヤマモトヨシタカ)
    1941年、大阪に生まれる。1964年東京大学理学部物理学科卒業。同大学大学院博士課程中退。現在 学校法人駿台予備学校勤務。著書『知性の叛乱』(前衛社、1969)『重力と力学的世界--古典としての古典力学』(現代数学社、1981)『熱学思想の史的展開--熱とエントロピー』(現代数学社、1987、新版、ちくま学芸文庫、全3巻、2008-2009)『古典力学の形成--ニュートンからラグランジュへ』(日本評論社、1997)『解析力学』全2巻(共著、朝倉書店、1998)『磁力と重力の発見』全3巻(みすず書房、2003、パピルス賞・毎日出版文化賞・大佛次郎賞受賞、韓国語訳、2005、英語訳、2018)『一六世紀文化革命』全2巻(みすず書房、2007、韓国語訳、2010)『福島の原発事故をめぐって--いくつか学び考えたこと』(みすず書房、2011、韓国語訳、2011)『私の1960年代』(金曜日、2015)『近代日本一五〇年』(岩波新書、2018)『小数と対数の発見』(日本評論社、2018)ほか。本巻を含む『世界の見方の転換』全3巻についても韓国語版が刊行されている(全3巻、2019-2023)。

世界の見方の転換〈1〉天文学の復興と天地学の提唱 新装版 の商品スペック

商品仕様
出版社名:みすず書房
著者名:山本 義隆(著)
発行年月日:2024/01/10
ISBN-10:4622096765
ISBN-13:9784622096764
判型:B6
発売社名:みすず書房
対象:教養
発行形態:全集叢書
内容:自然科学総記
言語:日本語
ページ数:440ページ
縦:20cm
重量:540g
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