文化的コモンズ―文化施設がつくる交響圏 [単行本]

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文化的コモンズ―文化施設がつくる交響圏 [単行本]



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出版社:みすず書房
販売開始日: 2024/04/03
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文化的コモンズ―文化施設がつくる交響圏 [単行本] の 商品概要

  • 要旨(「BOOK」データベースより)

    成熟期にあるこれからの日本では、博物館や美術館はもとより、図書館、劇場・ホール、公民館、福祉施設、教育施設、アートプロジェクトなどの文化的な営みや文化資源の集積が、地域づくりの重要な役割を果たすのではないだろうか。文化活動が地域に新たな価値をもたらし、住民の自治を育み、地域づくりの基盤をなすことが期待される。その流れにあって、近年、文化施設の総体を「文化的コモンズ」と捉え、議論をする機運が生まれている。この概念が分野の境界を越えて人びとを結びつけ、地域の活動に新たな価値をもたらしている。本書は、日本の文化施設の成り立ちをふりかえり、役割や意義を論述するとともに、過去の例に学び、成功例を示し、新たなパースペクティヴを得ることをめざしている。文化施設を拠点に形成される「文化的コモンズ」の姿を本格的に論じる、初の試論である。
  • 目次

    はじめに――文化的コモンズとは何か
    生きる糧としての文化芸術/文化的コモンズ/コモンズが照らす文化施設/言説のプラットフォームとして/本書の構成

    第I部 その連なり

    第一章 博物館
    1 社会と博物館を結ぶ――棚橋源太郎・渋沢敬三・宮本常一
    時事に関する「特別展」/郷土博物館による社会連携/協会・法律・学問/共同の知「ハーモニアス・デヴェロープメント」/落ちこぼれだけの大学院/博物館と地域づくり
    2 「ひらけ、博物館」――地域博物館論と博物館法改正
    第三世代の博物館/地域博物館の公共性/日本のニュー・ミューゼオロジー/対話と連携の博物館/博物館法をめぐって/文化振興へのシフト/文化の結節点として/博物館法の改正
    3 ミュージアム・コミュニティの形成――大阪市立自然史博物館
    町人学者の伝統/友の会を基盤としたNPO/特色あるサークル活動/ミュージアム・コミュニティの可視化

    第二章 図書館
    1 文化運動と図書館機構――中井正一の戦前・戦後
    文化新聞『土曜日』/聴衆0人の講演会/国立国会図書館と図書館法/情報網としての図書館
    2 「市民の図書館」の実現――戦後図書館像の確立
    「中小公共図書館こそ公共図書館の全てである」/日野市立図書館と『市民の図書館』/「図書館事業基本法」の挫折
    3 知をめぐる消費と創造――ツタヤ図書館と市民図書館
    地域を支える情報拠点/2010年代の地域図書館/武雄市「ツタヤ図書館」/瀬戸内市民図書館/持ち寄り・見つけ・分け合う広場/地域の文化的エンジンとして

    第三章 公民館
    1 郷土振興の中核機関――寺中作雄の公民館構想
    東京自治会館という前史/戦後日本再建の礎/社会教育終焉論
    2 自治の基礎としての公民館――飯田市の取り組み
    地域自治を担う機構改革/公民館が支える「いいだ人形劇フェスタ」
    3 地域課題に向きあう――那覇市若狭公民館
    那覇市若狭公民館の成り立ち/多様な主体との連携/パーラー公民館という拡張

    第四章 劇場・ホール
    1 劇場・ホールの原像――公会堂と近代芝居小屋
    日比谷公会堂の創設/東京市公園課による運営/日本型公共劇場の原像
    2 文化会館から公共劇場へ――パブリックシアターとは何か
    公会堂から文化会館へ/多目的は無目的/パブリックシアターと公共圏/劇場法の制定/劇場法による活性化
    3 地域に劇場文化を根づかせる――北九州芸術劇場
    北九州市の都心のシンボル/「創る劇場」として/「育つ」「観る」「支える」事業

    第五章 福祉施設
    1 福祉施設における芸術の「発見」――八幡学園と山下清
    文化芸術と福祉をつなぐ場/久保寺保久と八幡学園/山下清の「発見」/式場隆三郎によるプロモート
    2 創造的な福祉事業――しょうぶ学園
    緑あふれるキャンパス/学園の歩みと試行錯誤/合わせ鏡として
    3 地域福祉と文化芸術――「文福融合」
    文化芸術と福祉の融合/地域共生社会の実現/ウェルフェア・カウンシル/心の地域包括ケア/「お寺ルネサンス」の時代/寺院によるコモンズの形成

    第II部 その営み

    第六章 文化施設4.0
    1 四つの転換期――文化施設の世代論
    大正デモクラシー期の文化興隆/戦後改革と経済成長/バブル崩壊/新公共経営の影響/文化施設の世代論/文化施設1.0から4.0
    2 定常型社会のコモンズ論――社会的共通資本として
    定常型社会と新たな公共/コモンズ論をめぐって/社会的共通資本としての文化施設
    3 文化施設の機能拡張――エコシステムの構築
    文化施設の使命と機能/基本的運営方針/よき使命とは/拡張する機能/ソーシャル・キュレーション/文化施設のエコシステム

    第七章 文化的コモンズの意義
    1 文化権のとらえかた――文化の本質的価値
    文化芸術とウェルビーイング/健康で文化的な最低限度の生活/文化権と文化芸術基本法/立法感覚を大事にする
    2 文化芸術と経済――文化の手段的価値
    文化経済戦略の策定/クリエイティブ産業への注目/シビックエコノミーの一角
    3 交響圏としてのコモンズ――文化の共同体的価値
    サードプレイスとして/日本の社会と世間/アジールとしての役割/好古家たちの幸福な「共和国」/「パブリック圏」の同時代性/ボランタリー・アソシエーションとしての民権結社/協同組合と文化活動/交響体の連合体

    第八章 文化施設のガバナンス
    1 統治の構図――専門家の役割
    職業的専門家の役割/専門家の専横/「悪の浅薄さ」/スペシャリスト、エキスパート、プロフェッショナル/信認義務と統治の三角形
    2 文化施設の自治――評議会制
    特別目的地方政府/図書館区と図書館委員会/京都・大阪の学区制度/教育委員会によるレイマンコントロール/文化施設の市民統治/協議会・運営審議会の実態/評議会制の提案/文化施設の住民自治/社会の縮図としての市民討議会
    3 統治の原則――民主主義の実装
    専門職の自律/市民統制・透明性・政策連動/「自治の砦」と自主的結社

    第九章 当事者の役割
    1 すべてのスタッフは専門家である――資格と養成
    法規にみる文化施設専門職/専門職員の不在と非正規雇用/物事の専門性と場の専門性/資格と養成制度/専門家の行動規範/ソーシャル・キュレーションの担い手/社会教育士への期待/エキスパート集団としての職員
    2 市民参加のグラデーション――居場所と出番
    文化資本の格差/施設利用のリテラシー/参加のグラデーション/文化施設のパートナー、プレイヤー/居場所と出番/「社交」の場として/「社会人」創出のための基礎給付/まず公助、そして共助・自助
    3 設置者に求められること――ポリシー、リテラシー、デリカシー
    政策なき施設管理/行政の劣化と専門性/仕組みの守護者として/指定管理者制度の導入/指定管理者制度の功罪/NPO運営による住民自治/経営形態を選択する視点/専門家・設置者・市民のコ・プロダクション

    第十章 文化施設のマネジメント
    1 評価から統治へ――開放系の倫理
    評価の導入/運営状況評価の効用/評価から統治へ/「市場の倫理・統治の倫理」/文化施設4.0と開放系の倫理
    2 生命体としての組織――DAO的ありよう
    分散型自律組織/地域看護組織ビュートゾルフ/アート・コミュニケータとDAO/効率性をもたらす自律/アソシエーションによる疎外の克服/ワーカーズ・コレクティブ
    3 施設間の連携――さまざまな展開
    連携の理念と現状/連携の組み合わせ/近隣施設の連携/同一組織内の連携/施設連携の要諦

    第十一章 地域の文化施策
    1 文化起業家の活動――自分から始める公共
    カルチュラル・アントレプレナー/個人博物館という王道/マイクロライブラリーの世界/公民館的なるものの復権/メイカースペースと文化起業家/シビック・クリエイティブによる未来づくり/民間による公共劇場の礎
    2 出発点としての地域――コミュニティ・アプローチ
    アーバニスト石川栄耀/補完性の原理と隣交館/目白文化協会/おかんアート美術館/限界芸術と地域文化資源/地域をめぐる「知」と「方法」
    3 自治体の文化政策――文化資源の「ケア」と「シェア」
    社会教育・文化行政・文化政策/地方文化芸術推進基本計画/文化政策の原理と機構/地域版アーツカウンシル/アームズ・レングス原則をめぐって/地域文化資源とは/地域文化資源の「ケア」と「シェア」/地域の包括的取り組み

    おわりに――文化芸術の「怪しさ」を抱いて
    文化的コモンズの設計原理/別世界につうじる「孔」

    あとがき
    参考文献
    索引
  • 出版社からのコメント

    博物館、図書館、ホール…文化施設の歴史と展開を、縦割りではなく文化を育てる共有地として俯瞰し論じる、町づくり新スタンダード。
  • 内容紹介

    成熟期にあるこれからの日本では、博物館や美術館はもとより、図書館、劇場・ホール、公民館、福祉施設、教育施設、アートプロジェクトなどの文化的な営みや文化資源の集積が、地域づくりの重要な役割を果たすのではないだろうか。文化活動が地域に新たな価値をもたらし、住民の自治を育み、地域づくりの基盤をなすことが期待される。
    その流れにあって、近年、文化施設の総体を「文化的コモンズ」と捉え、議論をする機運が生まれている。この概念が分野の境界を越えて人びとを結びつけ、地域の活動に新たな価値をもたらしている。
    本書は、日本の文化施設の成り立ちをふりかえり、役割や意義を論述するとともに、過去の例に学び、成功例を示し、新たなパースペクティヴを得ることをめざしている。
    文化施設を拠点に形成される「文化的コモンズ」の姿を本格的に論じる、初の試論である。
  • 著者紹介(「BOOK著者紹介情報」より)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    佐々木 秀彦(ササキ ヒデヒコ)
    1968年東京都台東区生まれ。アーツカウンシル東京企画部企画課長。専門は文化施設論、文化資源論。東京外国語大学卒業、東京学芸大学大学院修士課程修了。江戸東京博物館、江戸東京たてもの園、東京都美術館の学芸員を経て現職。所属する東京都歴史文化財団の経営企画、新規事業立ち上げに従事。国・自治体の文化施策や文化施設にソーシャル・キュレーションの視点で関わる
  • 著者について

    佐々木秀彦 (ササキヒデヒコ)
    (ささき・ひでひこ)
    1968年東京都台東区生まれ。アーツカウンシル東京企画部企画課長。専門は文化施設論、文化資源論。東京外国語大学卒業、東京学芸大学大学院修士課程修了。江戸東京博物館、江戸東京たてもの園、東京都美術館の学芸員を経て現職。所属する東京都歴史文化財団の経営企画、新規事業立ち上げに従事。国・自治体の文化施策や文化施設にソーシャル・キュレーションの視点で関わる。著書に『コミュニティ・ミュージアムへ』(岩波書店、2013年)。
    *ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

文化的コモンズ―文化施設がつくる交響圏 [単行本] の商品スペック

商品仕様
出版社名:みすず書房
著者名:佐々木 秀彦(著)
発行年月日:2024/03/31
ISBN-10:4622096749
ISBN-13:9784622096740
判型:B6
発売社名:みすず書房
対象:一般
発行形態:単行本
内容:社会
言語:日本語
ページ数:664ページ
縦:20cm
重量:590g
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