革新と熟成のフラッグシップ一眼レフ キヤノン 「EOS-1D X Mark II」

「EOS-1D X」から4年、さらなる高画質と高速連写を実現した、キヤノンの新たなフラッグシップモデル「EOS-1D X Mark II」が誕生。他の追随を許さない高速連写性能と高感度性能が、これまで撮影できなかった一瞬を美しく記録します。新映像エンジンを2基搭載した「デュアルDIGIC 6+」などキーデバイスを刷新し、最高約14コマ/秒の高速連写性能を達成。さらに4K動画撮影にも対応し、ワイヤレスファイルトランスミッター「WFT-E8B」と連携した5GHz帯域での高速通信により、映像に携わるプロフェッショナルのあらゆる要望に応える最高峰の1台です。
EOS-1D X Mark II
EOS-1D X Mark II――革新と熟成のフラッグシップEOS



●至高の描写力と最高14コマ/秒の高速連写を両立
キヤノン独自の約2,020万画素フルサイズCMOSセンサーと、新画像処理エンジン「DIGIC 6+」を2基搭載した「デュアルDIGIC 6+」、さらにAFセンサー、測光センサーなど、キーデバイスを刷新、基本性能が大幅に向上しています。

●独自の撮像面位相差AF技術などによる高度な動画撮影性能
CMOSセンサーの画素が撮像と位相差AFの両方を行う「デュアルピクセルCMOS AF」により、素早く追従性の高いAFを実現しています。さらに、4K/60pの高精細で滑らかな動画撮影機能に加え、スローモーション映像の撮影に適した120fpsのフルHDハイフレームレート動画撮影が可能です。

●プロのニーズに応える通信機能の強化
GPS衛星、GLONASS衛星、準天頂衛星みちびきに対応したGPSユニットを内蔵、位置情報や撮影時刻の記録が可能。プロフォトグラファーの画像管理の効率化に貢献します。また、別売のワイヤレスファイルトランスミッター「WFT-E8B」を併用することで、高速無線LAN規格IEEE802.11acでの高速通信が可能です。

■EOS-1D X Mark IIの特長をさらに詳しくご紹介
 ▼高画質
 ▼高速ドライブ
 ▼AE・AF性能
 ▼EOS MOVIE

【高画質】

有効約2020万画素35mmフルサイズCMOSセンサー

高画質と高速性能の極致を目指して自社開発・生産した、有効約2020万画素、約35.9×23.9mmフルサイズCMOSセンサーを搭載。EOS-1D X(有効約1810万画素)より高画素でありながらS/N比とダイナミックレンジに優れ、高感度画質や暗部のレタッチ耐性をさらに向上させました。読み出し速度のさらなる高速化により最高約16コマ/秒の高速連続撮影、59.94fpsの4K動画を実現。さらにデュアルピクセルCMOS AFに対応しています。

画質とカメラの基本性能を大幅に向上させるエンジン

新開発の映像エンジンDIGIC 6+を搭載。新ノイズ低減処理により静止画の高感度画質をさらに磨き上げると同時に、撮影時における回折補正、RAW現像時のカメラ内デジタルレンズオプティマイザ、高フレームレートの4K動画やフルHD動画撮影を実現しています。また、高速読み出しに対応するフロントエンドICも新開発。2基のDIGIC 6+とセットで信号を並列処理することにより、最高約16コマ/秒の高速連続撮影を実現しました。



細部の解像感を調整できるシャープネス設定、「細かさ」「しきい値」

ピクチャースタイルのシャープネス項目に「細かさ」と「しきい値」を追加しました。これまで調整できなかった細部に対しても、輪郭をどのように強調処理するか、柔軟に設定することが可能です。「細かさ」の設定値を小さくするほど、より細かな輪郭線にまで強調処理を施せます。また、「しきい値」を小さくするほど、よりコントラスト差の少ない輪郭線まで強調処理。被写体やプリントサイズなどに応じ、解像感や質感を思い通りに表現できます。

撮影現場での輝点ノイズ対策を可能にする、輝点補正機能

宇宙線などの影響により生じる輝点ノイズ。それを撮影時に補正できる新しい機能です。センサークリーニングを任意で実行([今すぐクリーニング])するたび、カメラが補正用データを自動的に取得。輝点が画像に現れるのを抑えます。夜景や天体の撮影、シャドウ部の再現性の向上に有効です。


すべてのレンズ光学補正データを登録※補正データのあるレンズに限ります。

これまで公開してきたレンズ光学補正データをすべて内蔵。補正データを追加登録しなくても周辺光量や歪曲収差、色収差の補正が行えます。
レンズ光学補正に回折補正を搭載

DIGIC 6+の優れた処理能力により、静止画撮影時の回折補正を実現しました。パンフォーカス撮影時など、解像感の低下を気にせず大胆に絞り込めます。
全感度域で色ノイズ処理能力が向上。常用ISO 51200(拡張ISO感度H3:409600)

常用ISO感度の範囲における画質向上を目指したEOS-1D X Mark II。従来の常用ISO 100~51200(推奨露光指数)はあえて変えず、色ノイズ処理能力を向上させて高感度画質を磨き上げています。画質への要求から制限してきたISO制御範囲を広げ、より自由な露出設定が可能です。拡張ISO感度はH1:102400、H2:204800相当に加え、新たにH3:409600相当を追加。さらに、L:50相当も設定が可能です。

細部の描写力に優れる新ピクチャースタイル、「ディテール重視」

ディテールを緻密に描写したい場合や、繊細な質感を表現したいときに有効なピクチャースタイル、「ディテール重視」を搭載しています。シャープネスの「細かさ」「しきい値」はそれぞれ最小値の「1」。細部の質感が表現できるよう、階調性を重視しコントラストは「スタンダード」よりも低めです。一方、後処理なしで作品を完成できるよう、彩度は「スタンダード」同等に設定。空間周波数の高い被写体や、大きなプリントサイズを前提とした撮影に適します。



「Digital Photo Professional」で高い効果を実証しているデジタルレンズオプティマイザ。これをカメラに実装するため専用ICを新規開発し、カメラ単独での使用を可能にしました。レンズ光学補正で対応できない各種収差(コマ収差、サジタルハロ、非点収差、球面収差など)や、ローパスフィルターが画像に与える影響などを、詳細な光学設計値に基づいて厳密に補正※。パソコンがなくても高画質な作品を完成でき、ワークフローの効率化にも貢献します。




【高速ドライブ】

AF/AE追従で約14コマ/秒、ライブビュー撮影時は最高約16コマ/秒の高速連続撮影。

CMOSセンサーからの信号読み出し、映像エンジンによる内部処理、低ショックのミラー駆動システムを新規に開発。徹底した高速化と効率化を図ることにより、ファインダー撮影時、最高約14コマ/秒※の高速連続撮影を実現しました。AF/AE追従による高精度なAIサーボAFが行え、狙った瞬間を切り取る確実性が大幅に高まります。

※バッテリーパック LP-E19使用

※条件により最高連続速度が低下することがあります。



CFast 2.0カード/CFカード対応のデュアルスロット

最高約16コマ/秒の高速連続撮影やDCI 4K/59.94fpsを実現するため、CFカードよりもはるかに高速書き込みが可能なCFast 2.0カードに対応。CFカード(UDMAモード 7)とのデュアルスロットを搭載しました。フォーマットは新たにexFAT(128GBまでのCFカードはFAT)をサポート。記録機能はこれまでと同じく「標準」「自動切り換え」「振り分け」「同一書き込み」から選択できます。

電子先幕シャッターによるLVソフト撮影/ソフト連続撮影

ライブビュー撮影時、「LVソフト撮影※」が設定可能です。ミラーアップ+電子先幕シャッター(後幕はメカシャッター)で露光することにより、動作音をソフトな印象にできます。[モード1]ではシャッターボタン全押し中、最高約5コマ/秒の連続撮影が可能。[モード2]では1枚を撮影した後、シャッターボタンを戻すまでシャッターチャージを行わない状態で待機。動作音がそぐわないシーンに有効です。また、機械的な先幕の駆動/停止に伴うわずかな振動すら解消したいときにも効果を発揮します。

※レリーズタイムラグが通常撮影時よりわずかに長くなります。
※メニュー「LVソフト撮影」でモードを選択時に効果が得られます。[しない]設定時は、ドライブモードで「ソフト連続撮影」を選んでもソフト効果はありません(連続撮影速度の設定のみ有効です)。


【EOS iSA System】

シーン解析の精度を高める、約36万画素RGB+IR測光センサー

AE、AF、画作りの統合による、表現力と撮影機能の大幅な向上。それを可能にするのがEOS iSA Systemです。EOS-1D X Mark IIは、新開発の約36万画素RGB+IR測光センサーと、シーン解析専用のDIGIC 6を搭載。画素数を従来の約3倍(EOS-1D X比)にアップすることで、色・形・輝度検出の分解能を高めました。これまでより小さな顔、被写体の細かな動きを検知でき、評価測光の安定性やAFの被写体追従性能が向上しています。



「雰囲気優先」「ホワイト優先」が選べるオートホワイトバランス。

白熱電球などの光源下で撮影する際、ホワイトバランスを「オート(雰囲気優先)※1」に設定すると、光源の赤みを残した、暖かみのある表現に。「オート(ホワイト優先)」に設定すると赤みを抑え、白は白く描写※2。表現意図に応じてオートホワイトバランスの特性を選択できます。

※1従来のEOSのオートホワイトバランスと同特性です。
※2光源の種類によっては意図した効果が得られない場合があります。



人工光源下での露出・画質安定性を高める、フリッカーレス撮影。

人工光源の明滅周期をEOS iSA Systemが検出。光量ピークに近いときに撮影することで、コマ間の露出や色のばらつき、画面内の露出ムラ・色ムラを抑えます。フリッカーが発生しやすい屋内での撮影などにおいて高速シャッターを切るときに有効です。また、EOS-1D X Mark IIでは、フリッカー光源の検知精度を高めるほか、画面の一部にフリッカーの影響が現われるシーンでも効果を発揮するよう、アルゴリズムを熟成させています。

【新61点レティクルAF】

F2.8:5点、最大41点のクロス測距

プロが多用する開放F4のLレンズ、またはF2.8のLレンズとエクステンダーEF1.4×IIIの組み合せ時も、最大41点(F4.0+F5.6:20点、F5.6+F5.6:21点)のクロス測距が可能です。被写体パターンの影響を受けにくく、AFエリア周辺部でも優れた捕捉能力を発揮します。さらに中央部5点はデュアルクロス測距に対応。開放F2.8のレンズ使用時、より敏感な焦点検出を可能としています。さらにAFセンサーおよびカメラを大型化することなく、EOS-1D X比で周辺測距点を最大約24%、中央部を最大約8%拡大。激しく動く被写体もさらに捉えやすく、逃がしにくくなり、スポーツや野生動物などの撮影が容易になります。





エクステンダー撮影の可能性を拡大する、全点F8対応測距。

最大61点(クロス21点)、すべての測距点でF8対応測距が行えます。エクステンダー使用時でも、意図した構図でAFが機能。また、測距エリア選択モードの「自動選択」「ラージゾーンAF」「ゾーンAF」が設定できるようになり、EOS iTR AFを活用した被写体追尾が可能です。被写体を捉えにくい超望遠撮影時も、高密度な測距点が有効に機能し、的確な動体捕捉と高いピント精度を実現します。




速度と軌跡の急変に対応。熟成のアルゴリズム、「AIサーボAF III+」

障害物を検出する。測距点から被写体がはずれる。このような予測AF制御に影響を与える要因を排除し、レンズ駆動の安定性と突然の動き出しにも対応する応答性を高度に両立したのが、AIサーボAF IIIです。EOS-1D X Mark IIは、そのアルゴリズムをさらに進化させたAIサーボAF III+を搭載しています。フィギュアスケートやモータースポーツにおけるヘアピンコーナーなど、接近してきた被写体が突然に高速で遠ざかるようなシーンへの対応力を強化。ファインダーで追うだけでも困難だった被写体を、高いピント精度で捉えられます。

【4K/60P・フルHD/120P動画記録】

デジタルシネマ規格の4Kを、最高59.94fpsで内部記録。

4K動画の内部記録を実現。外部レコーダーに依存しないコンパクトな機材構成で、機動的な4K撮影を可能にします。記録サイズは、デジタルシネマの標準規格である4096×2160、アスペクト比は17:9です。フレームレートはNTSC方式、PAL方式でそれぞれ59.94fps、50.00fpsまで設定でき、動きの速い被写体も滑らかに美しく記録します。素材性を重視し、記録形式にMOV、圧縮方法にMotion JPEGを採用。また、音声を非圧縮のリニアPCMで収録することが可能です。

※4Kの59.94fps、50.00fps記録にはCFast 2.0カードが必要です。



1ファイル4GBの壁を超える、「exFATフォーマット」

128GBを超えるCFカード、およびCFast 2.0カードは容量に関わらずexFATでフォーマットが行われます。これまでの1ファイル4GB制限がなく、映像の取り込み時にファイルを結合する必要がありません。

※128GBまでのCFカードはFATでフォーマットされます。4GBを超えると新しいファイルを生成して記録を継続します。



スーパー35mmフォーマットをカバー

DCI 4KはCMOSセンサー上の4096×2160のエリアをドット・バイ・ドットでクロップして記録。実画面サイズは約26.9×14.2mmで、スーパー35mmよりわずかに大きく、シネマカメラと同等の被写界深度で撮影が可能です。 ※CINEMA EOS SYSTEMのEOS-1D Cとは実画面サイズが異なるため、同じ焦点距離のレンズで撮影しても撮影範囲が若干異なります。


動体撮影時のピント合わせを効率化する、動画サーボAF。

被写体の動きにAFフレームとピントが追従する動画サーボAFが可能です。「顔+追尾優先AF」では、合焦した人物をカメラが自動的に追尾。DIGIC 6+の高い顔検出能力により、優れたAF追従性を発揮します。また、「ライブ1点AF」では動画サーボAFの特性をチューニングでき、さまざまな撮影条件や表現意図に柔軟に対応できます。



[動画サーボAFのチューニング:AF速度]

被写体の動く速さや表現意図に応じて、「AF速度※」を設定することが可能です。設定幅は[遅い](-7~-1)、[標準]、[速い](+1、+2)の10段階。動画におけるピント移動は遅いほうが違和感を与えにくく、実際の撮影上で有効なことから、低速ピント送り側の設定幅を大きくしています。また、作動条件も[常時][撮影中]から選択が可能。[撮影中]を選ぶと、撮影前のピント合わせ時、設定した速度に関わらず[標準]でレンズが駆動し、撮影準備をスピーディーに済ませられます。
※2009年以降に発売されたEFレンズ使用時に設定できます。


[動画サーボAFのチューニング:被写体追従特性]

「被写体追従特性」を7段階で設定可能。[粘る](-3~-1)では、被写体がAFフレームから外れたり、障害物が横切ったりしてもピントをある程度保持。意図しないピント移動を抑え、安定したAF撮影を実現します。逆に[敏感](+1~+3)は、遠くの被写体から手前を横切る被写体にピントを移すといった表現に有効です。