初めこの機体を見たとき、あからさまにバンダイから要請を受けたとわかるデザインが嫌でした。
パーツを一部変更して新機体を発売するというのは、スケールモデルの世界では当たり前にやっていることですし、ガンプラでもMSVやZZなど前例はありました。けれど元主役ガンダムのパーツを使うとはやり過ぎだろうと。 …ところがアニメを観て印象が一転しました。ちゃんと役割と見せ場を与えられて大活躍したじゃない! このとき私は「Gガンダム」は本当にプロ意識の高い人達の作ったアニメなんだなと感心しました。 玩具メーカーをスポンサーに持つ作品はほぼ必ず、新製品を売りたいがための新アイテムを次々劇中に出さなければなりません。そうして登場したものは大抵扱いが強引か粗末で、物語にとって無意味な存在に終わる例も多々ありました。 しかしGガンのスタッフはこのお仕着せのガンダムを魅力的に描いてみせたことで物語を盛り上げ、しかもそれを観ればガンプラも買いたくなる、今で言うウィンウィンをやってのけたのです、正にプロの仕事だ! …申し訳ありません、すっかりアニメの話になってしまいましたが、こういう思いがあったからこそこのキットをオススメしたいのです。 キットは当然ですが元のシャイニングの出来の良さを受け継いでいます。製品としての欠点は、ランナーの配置の都合で顎が青く、シールでカバーしなければならないことぐらいでしょう。 ビームボウは差し替えなしで展開、シールドは肩アーマーとは別のパーツで再現されています。 ちょっと高度な工作になるかも知れませんが、各部を絞って女性的にしても良いと思います。他の1/100Gガンシリーズ共々オススメします。
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