キヤノン待望のフルサイズミラーレスカメラ「EOS R」

1987年のEOSシステム誕生から30年を超え、キヤノンが臨む新たな光学の可能性。キヤノンのカメラに待望のフルサイズミラーレス「EOS Rシステム」がラインアップに加わりました。新たに開発されたRFマウントを採用。マウントアダプターを使用することで従来のEFレンズやEF-Sレンズも使用可能です。
フォトヨドバシ Canon EOS R 実写レビュー
フォトヨドバシ Canon EOS R 実写レビュー


EOS R――35mmフルサイズCMOSセンサー搭載のミラーレスカメラ



●「RFレンズ」との組み合わせによる優れた画質と豊かな表現力
「RFレンズ」と有効画素数約3030万画素の35mmフルサイズCMOSセンサー、最新の映像エンジン「DIGIC 8」の組み合わせにより、高画質で表現力豊かな撮影が可能です。レンズの収差などを補正する「デジタルレンズオプティマイザ」が、連写速度に影響なく使用できるため、連続撮影時でも快適さを損なわずに「RFレンズ」の性能を引き出すことができます。

●多様なシーンに対応する「デュアルピクセルCMOS AF」
各画素が撮像と位相差AFの両方を兼ねる「デュアルピクセルCMOS AF」と「RFレンズ」の駆動制御を最適化したことにより、最速約0.05秒の高速AFを実現しています。AFエリア任意選択時は、撮像面の約100%(縦)×約88%(横)の範囲で、ピントを合わせたい場所を最大5,655のポジションから選べるため、自由な構図で撮影できます。

●ファインダーから目を離さず撮影に集中できる快適な操作性
高精細で視認性の高い約369万ドットの内蔵電子ビューファインダー(EVF)を採用しています。新しい機構を採用した操作部と合わせて使用することで、被写体から目を離すことなくさまざまな撮影設定の効果を確認できるため、撮影そのものに集中できます。

【EOS Rシステム】


大口径マウント


EOS Rシステムが目指したのは「従来と同じ映像表現ができる小さな一眼カメラ」ではありません。かつてない映像表現と撮影領域を拡大するシステムです。そのためにはマウントの小型化ではなく、EFマウントの大口径54mmを継承することが最良の選択でした。その結果、レンズを肥大化させずに光学性能を高めることができます。そして、F値の明るい高画質レンズをはじめ、ハイスペックなレンズ開発が可能になりました。

ショートバックフォーカス


RFレンズの性能を最大限に発揮させるためには、 ショートバックフォーカスの採用が不可欠でした。その結果、ミラーレス構造を選択。この構造により、CMOSセンサーとレンズ最後部を近接し配置できるため、光学設計の自由度を高めることが可能に。かつてない光学性能を実用化したRFレンズ群により、これまで以上の高画質を達成できます。また、一眼レフのミラーのあった空間を光学的に有効活用できるため、カメラとレンズのシステム全体で小型化に貢献できます。



新マウント通信システム


EOS Rシステムの機能を全面的に進化させる、新マウント通信システム。12ピンの電子接点により、EFマウントと比べ通信速度は大幅に向上しました。フォーカス、ズーム、絞り、手ブレ補正、レンズの諸収差などの情報を、瞬時にカメラ側へ伝達します。またカメラ内でのデジタルレンズオプティマイザを初期設定から[する]に設定していても、連続撮影時に速度を低下させず、高度な光学補正が可能です。

RFレンズ


RFレンズはEFマウントと同じ内径54mmという大きなマウント径と、ミラーレスカメラならではのショートバックフォーカスというRFマウントの特徴を生かすことで、従来のEFレンズに比べてレンズ設計の自由度を飛躍的に高めています。「高画質、ハイスペック、コンパクト」といった可能性を広げ、これまで製品化できなかった魅力あふれる交換レンズを提供します。

【高画質】


約3030万画素、高性能35mmフルサイズCMOSセンサー


高画素と高感度・低ノイズ化を両立した、自社開発・自社生産の約3030万画素、35mmフルサイズCMOSセンサーを搭載。RFレンズに対応した光学設計の最適化を図り、高い解像力を発揮。またフルサイズという大型センサーが、RFレンズの美しいボケ味を最大限に引き出します。さらに豊かで滑らかな階調表現を可能にする、広いダイナミックレンジも実現しています。

EOS Rの頭脳を司る、映像エンジンDIGIC 8


RFレンズに導かれた光を、高性能CMOSセンサーが受け止める。その良質な素材を余すところなく画像へと反映させるのが映像エンジンDIGIC 8です。先進の画像処理性能により、高画素ながら常用ISO感度40000を達成。高感度でも鮮明な一枚を描きます。さらに最高約8.0コマ/秒の高速連続撮影や、デュアルピクセルCMOS AFの進化、4K/30pのEOSムービーなど数々の機能も実現しています。



静止画で最大5段分の手ブレ補正。デュアルセンシングIS


揺れ検出のアルゴリズムが一眼レフカメラのEOSから進化。レンズのジャイロセンサーに加え、カメラのCMOSセンサーの画像情報からブレ量を検出。この2つの情報を比較解析することで、レンズ側で検出できなかった低周波の揺れも高精度に検知、補正することが可能です。レンズの光学ISと合わせて最大5段分を達成しました。

高感度により強く。常用ISO感度最高40000を達成


CMOSセンサーと映像エンジンDIGIC 8により、高感度性能が大幅に向上。常用ISO感度は静止画で100~40000※を実現しました。拡張ISO感度はISO50(L)/51200(H1)/102400(H2)相当の設定が可能。高感度性能とIS効果の連携で、手持ち撮影の可能性はさらに拡大。夜の街並みや薄暗い室内など、光量の少ないシーンもこれまで以上に鮮明な一枚に仕上げます。

※推奨露光指数。

【高速AF】


世界最速AF、0.05秒を達成


EOS RのデュアルピクセルCMOS AFは、35mmフルサイズカメラにおいて世界最速のAFスピードを達成。撮影者の意思に遅れることなく動体の一瞬の動きを捉えます。さらにAF精度や追尾性能も進化。あらゆるシャッターチャンスに対応します。

進化したデュアルピクセルCMOS AF


デュアルピクセルCMOS AFは、全画素※が撮像と位相差AFの両方を兼ねるセンサーによって実現したキヤノン独自のAF技術。撮像面の広いエリアで測距可能になるほか、暗いシーンなど、一般的にAFが難しいとされるシーンでも高精度かつスピーディーにAFが可能。EOS Rでは、さらにAFの高速・高精度化、測距エリアの拡大、測距点の多点化に成功しました。RFレンズからの豊富な情報と、デュアルピクセルCMOS AFが高度に連携。これにより、EOS史上最高ともいえるデュアルピクセルCMOS AFが完成しました。

※AF時は映像表示範囲の横約88%×縦約100%の範囲において測距。ただし、一部のレンズでは、横約80%×縦約80%になります。





被写体や撮影スタイルで選ぶ7つの測距エリア


EOS一眼レフカメラ光学ファインダーAFと同様の感覚で撮影できる[測距エリア選択モード]を搭載。画面の広いAF領域を有効に活用できます。[領域拡大AF(上下左右)]や[領域拡大AF(周囲)]、[ラージゾーンAF(縦・横)]を新たに備えました。




約88%×約100%の広範囲AFエリア

測距可能エリアは、EOSのフルサイズで最大の約88%(横)×約100%(縦)の広範囲を実現。画面の隅に被写体を配置するような構図でも、高速・高精度なAFが可能に。DIGIC 8の高速処理能力を活かし、より低コントラストの被写体や低輝度シーンにおいて、高い被写体捕捉能力、測距精度を発揮します。

対応レンズ:RFレンズ、EFレンズ(現行製品。一部、非対応のレンズあり)、エクステンダーEF1.4× III / エクステンダーEF2× III使用時。※ マスターレンズに準じます。
対応レンズ:EFレンズ(現行製品以外)、EF-Sレンズ(クロップとなるため)、エクステンダーEF1.4× / エクステンダーEF2× エクステンダーEF1.4× II / エクステンダーEF2× II使用時。

最大5655ポジションのAFフレーム選択可能ポジション

AFエリア任意選択時は、横87×縦65の5655ポジションのAFフレーム選択可能ポジションから任意の位置を指定できます。これにより、よりきめ細かいピッチで滑らかに測距点の移動が可能。被写体をピンポイントに測距しやすくなるため、被写界深度が浅い撮影でも、狙い通りにピントが合わせられます。

143分割(数)の自動選択時AFエリア分割数

自動選択時AFエリア分割数(顔+追尾優先AF)は、EOSで最大となる143分割で被写体を捉えます。被写体を検知した場合は、AF枠が1点となり、さらに細かなステップで追尾を実行します。動く被写体も、広範囲なAFエリアを使って快適に捉えることができます。

AF低輝度合焦限界EV-6

光学ファインダーでは見えなかった低輝度の状況下でも、明るい電子ビューファインダー(EVF)により視界は鮮明に。EOS Rは、EVFとの相乗効果で、肉眼で捉えづらい被写体にもAFする低輝度撮影が可能です。中央測距点でF1.2のレンズでの撮影時、EV-6※の低輝度限界を達成しました。開放F値が暗いレンズでも優れたAF性能を発揮します。
※低輝度環境での撮影時は、EVFのフレームレートが下がることがあります。

最高約8.0コマ/秒の連続撮影


約3030万画素ながらも最高約8.0コマ/秒の連続撮影を実現。連続撮影可能枚数は、RAW+JPEGラージ / ファインで最大約34枚を達成。RFレンズ使用時は表示フレームレートを向上させる[アイコン:高速表示高速表示]が選択可能。連写中のフレーミングをサポートします。




奥行き情報をプラスした追尾性能


輝度、色、顔の2次元の情報に加え、[奥行き情報]を活用し、より高性能な追尾AFを実現。[奥行き情報]では、被写体周辺の距離情報をリアルタイムでモニタリング。従来のAFでは難しかった、主被写体に類似する別の被写体が画面内に混在するシーンや被写体と背景が同系色のシーンでの追尾性能が向上しています。

サーボAFの特性をカスタマイズ可能


被写体の動きに合わせて、サーボAFの特性をカスタマイズ可能。[被写体追従特性][速度変化に対する追従性][測距点乗り移り特性]の3項目を調整できます。たとえば[被写体追従特性]はマイナス側なら、障害物の影響を受けにくくなり、プラス側なら急に現れた被写体にすばやくピントを合わせることができます。

【操作性】


RFレンズに実装されたコントロールリング


カメラ側のメイン電子ダイヤル、サブ電子ダイヤルに加えて、レンズ側のコントロールリングが新たに搭載されました。ファインダーをのぞいたまま、より直感的でスピーディーな操作が行えます。コントロールリングには、適度なクリック感があるため、ファインダーをのぞいたままでも操作量を認識できます。また、コントロールリングとフォーカスリングは電子リングを採用しているため、リングの回転方向を[通常 / 反転]で選べます。

各種操作部材に機能の割り当てが可能







ファインダー内ですべてが完結する。内蔵EVF


0.5型・有効画素数約369万ドット・視野率約100%のOLED(有機EL)カラー電子ビューファインダー(EVF)を搭載。光学ファインダーに迫るリアルな“見え”を追求するため、ファインダー光学系に非球面レンズを採用。メガネをかけたままでものぞきやすい約23mmのアイポイント、約0.76倍のファインダー倍率など撮影に没入できる快適なファインダーを実現。また露出シミュレーション表示、メニュー画面の表示など、ファインダーで行うことができます。




EOSの新操作部材、マルチファンクションバー


カメラを小型化しながらも操作性を妥協せず、新たな操作系を撮影者に提供する。その一つの答えが、マルチファンクションバーです。スライド操作と左右のタップ操作、3つのアクションが可能。AF、ISO、WB、動画撮影、ピント確認などの撮影設定や画像送り、機能ショートカットなどの設定が行えます。異なる機能設定を、まとめて割り当てることができるため、使用頻度の高い複数の設定をワンハンドかつ少ない動作で実行可能。また無音で操作できるので、動画撮影時など音を発することができない際の操作にも便利です。




タッチ&ドラッグAFでのぞきながらAF操作


ファインダーをのぞいたまま、タッチパネルの操作でピント位置を調整できるタッチ&ドラッグAF。ピントの位置を指で指定する[絶対位置]と、現在のピント位置から指をスライドさせた方向に移動させた分だけピント位置を動かす[相対位置]に対応しています。タッチ領域は9種類。左手での操作や親指がどこまで届くかなど、撮影者のスタイルに合わせて選べます。また、ファインダーで行える動画撮影時のAF移動も快適です。




EOS初、Fvモード(フレキシブルAE)を搭載


シャッタースピード、絞り、ISO感度を、AUTOもしくは任意で設定できるFvモードを初めて搭載。Fvモードから切り替えることなく、自由に露出変更(Av、Tv、M、ISOオートなど)が可能です。すべてをオートにしたPモード(プログラムAE)の状態から、任意でパラメータを直接変更し、十字キーの下ですべてAUTOに、十字キーの上で設定した項目の数値のみがAUTOに設定されます。




【動画】


4K・UHD、新時代EOSムービー


EOS Rシステムにより、EOSムービーの可能性はさらに拡大。RFレンズと、70種類を超えるEFレンズで多彩な映像表現が楽しめます。また4K・UHD(3840×2160)の内部記録が可能で、フレームレートは29.97p/24.00p/23.98p、それぞれALL-I / IPBが選択できます。4K撮影時、常用最高ISO感度12800に設定できるため、暗いシーンでも感度を上げて撮影することが可能です。ファインダーをのぞいたままでも動画撮影が行えるため、液晶モニターへの光の反射が気になる日中撮影にも便利です。

強力な手ブレ補正で快適な撮影をサポート


動画撮影時の手ブレ補正効果も強化。IS搭載のRFレンズ装着時は、レンズ側のISで補正しきれていないブレ量を、カメラ側の映像情報で検出、補正効果を高めます。さらにカメラ側の動画電子ISとレンズ側のISの双方を新マウント通信によって協調制御、コンビネーションISとして強力な手ブレ補正効果を実現します。従来のIS搭載EFレンズとの組み合せにおいては、レンズ側の手ブレ補正と電子式手ブレ補正を組み合せた5軸補正(レンズ側:水平回転、縦回転 / カメラ側:回転軸、左右、上下)が可能です。IS非搭載レンズ装着時でも、カメラ内の動画電子ISがブレを補正します。




常用ISO最高25600の高感度撮影で、暗がりでも美しい映像に

高性能CMOSセンサーとDIGIC 8の連携により、フルHDで常用ISO100~25600、4Kで常用ISO100~12800の高感度撮影を実現。暗がりでの撮影でも、クリアで美しい映像に。光の雰囲気を活かした撮影や照明が使えない省機材撮影など、ノーライトの撮影にも貢献します。拡張ISO感度は、フルHD / 4Kともに102400を達成。

Canon Log標準搭載

数々のプロの現場から支持されている記録方式、Canon Log。ダイナミックレンジが広く、わずかなグレーディングを施すだけでディテール豊かな表現が可能。また、Canon Logを含めた4K撮影時、ノイズリダクション処理にも対応。表現の自由度がさらに高まりました。4K記録時、YCbCr 4:2:2、10bitでのHDMI出力に対応しています。(カメラ内部記録時はYCbCr 4:2:0、8bit 記録となります。)

【撮影サンプル】


繊細なディテールと微妙なグラデーションを再現


撮影モード:マニュアル露出
レンズ:RF35mm F1.8 MACRO IS STM
Tv(シャッター速度):1/125
焦点距離:35.0mm
Av(絞り数値):8.0
ストロボ:非発光
測光方式:評価測光
ホワイトバランス:色温度(4500K)
露出補正:0
AFモード:サーボAF
ISO感度:100
ピクチャースタイル:ディテール重視

大口径マウントの継承が可能にしたF1.2の解像力と美しいボケ


撮影モード:マニュアル露出
レンズ:RF50mm F1.2 L USM
Tv(シャッター速度):1/125
焦点距離:50.0mm
Av(絞り数値):1.2
ストロボ:非発光
測光方式:評価測光
ホワイトバランス:色温度(5200K)
露出補正:0
AFモード:ワンショット AF
ISO感度:100
ピクチャースタイル:ディテール重視

ノイズを抑えて、シャープでクリアな一枚に


撮影モード:マニュアル露出
レンズ:RF28-70mm F2 L USM
Tv(シャッター速度):1/5
焦点距離:70.0mm
Av(絞り数値):5.6
ストロボ:非発光
測光方式:評価測光
ホワイトバランス:白色蛍光灯
露出補正:0
AFモード:ワンショット AF
ISO感度:12800
ピクチャースタイル:風景

画面端の被写体にも、高速・高精度なAFが可能


撮影モード:マニュアル露出
レンズ:RF24-105mm F4 L IS USM
Tv(シャッター速度):1/1600
焦点距離:85.0mm
Av(絞り数値):5.6
ストロボ:非発光
測光方式:評価測光
ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)
露出補正:0
AFモード:サーボAF
ISO感度:400
ピクチャースタイル:スタンダード

被写界深度が浅くても、瞳にピンポイントでAF

撮影モード:絞り優先AE
レンズ:RF50mm F1.2 L USM
Tv(シャッター速度):1/160
焦点距離:50.0mm
Av(絞り数値):1.2
ストロボ:非発光
測光方式:評価測光
ホワイトバランス:色温度(5200K)
露出補正:+2/3
AFモード:ワンショット AF
ISO感度:100
ピクチャースタイル:ディテール重視

画像本来の解像力を取り戻す独自の補正技術


撮影モード:マニュアル露出
レンズ:RF24-105mm F4 L IS USM
Tv(シャッター速度):1/2000
焦点距離:50.0mm
Av(絞り数値):4.0
ストロボ:非発光
測光方式:評価測光
ホワイトバランス:太陽光
露出補正:0
AFモード:ワンショット AF
ISO感度:100
ピクチャースタイル:風景