三脚・雲台の選び方

三脚・一脚・雲台の種類やスペックについて解説します。カメラや撮影シーンに合わせて、失敗しない三脚選びをしましょう。おすすめ商品や売れ筋ランキングもご紹介。こちらもチェック!


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▼三脚


三脚の役割は一言で言えば「カメラを固定すること」です。
では何のためにカメラを固定するのか、その目的によって三脚に求められる性能が決まります。


■三脚を使用するメリット

●構え続ける負担を軽減する
鉄道や野鳥の写真、運動会など、撮影のタイミングが限られている場合に、構えたまま待ち続ける負担から解放されます。

●手ブレを防ぐ
夜景や暗い室内など、シャッタースピードが遅くなるシーンで、手ブレのリスクを最小限に抑えます。

●構図を維持する
超望遠レンズやマクロレンズでも構図を細かく調整し維持できるので、納得の1枚が撮れるまで同じ構図で撮影できます。

●カメラから離れて撮影する
セルフタイマー撮影など、予め決めた構図でカメラから離れてシャッターを切ることができます。


三脚の選び方――撮影シーンから必要な機能を考える

カメラやレンズに得手不得手があるように、三脚にも個性があります。用途に沿って最適な三脚を使い分ける事が、撮影スキル向上の第一歩です。 例えば、撮影対象によって、実際に搭載する機材の重さは変化します。また、運搬が車なのか徒歩なのかによっても、望ましい三脚の大きさ・質量は違ってきます。
これらの要素を考慮して、撮影シーンに合った三脚を選択しましょう。




星空・夜景・花火
スローシャッターで撮影するため、脚のがっしりしたタイプ、あるいはカーボンタイプで風と振動によるブレ対策をしましょう。


運動会・ムービー撮影
滑らかにパンできるビデオ雲台なら、しっかり被写体を追うことができます。本体部分が大きく、ひねる動きに強いタイプがおすすめです。


航空機・野鳥など
とっさの動きに対応できる自由雲台タイプが最適。一脚も機動性に優れ便利です。人や遮蔽物を避けるなら、背の高いタイプを用意しましょう。


風景・鉄道など
3way雲台タイプなら、安定した構図と水平が出せます。徒歩での移動が多いのなら軽量で持ち運びしやすいものを持っていきましょう。


集合写真・自撮り
式典などの本格的な撮影なら、顔が写しやすい背の高い三脚を。旅行先などで気軽に撮るなら、持ち運びしやすい小型タイプやテーブルトップ三脚がおすすめです。


マクロ撮影
低い位置から撮影できるローアングル対応三脚や、雲台を前方にせり出せるスライディングアーム搭載モデルが最適です。



三脚の各部名称

雲台
カメラを載せて操作する部分。自由雲台・3WAY雲台など、形状はさまざま。雲台のタイプによって使い勝手が異なるので、用途に合わせて使い分ける。


本体部
脚部・雲台の軸となる部分。本体部が大きくしっかりしている三脚はぶれに強い。主な素材が金属かプラスチックかによっても、強度に大きな差が出る。


脚部
カメラを支える3本の脚。一般的な分類として、軽量で振動に強いカーボン素材、重く安定感のある金属素材に分けられる。


三脚選びで注目しておきたいポイント

■全高
A=標準開脚で脚・エレベーターをそれぞれ最大まで伸ばした時の高さ
B=標準開脚で脚を最大まで伸ばし、エレベーターを上げない時の高さ
Bが目線より10~20cm低いものを選び、エレベーターで調整するのが標準的な使い方といわれています。


■耐荷重/パイプ径
耐荷重(推奨積載荷重)=三脚及び雲台が支えられる機材の質量
耐荷重に関しては、各社で統一された基準があるわけでなく、そのため、耐荷重の範囲内の機材であっても、快適に操作できるとは限りません。ある程度耐荷重は余裕を持たせて選ぶ必要があります。

パイプ径=最上段の一番太いパイプの径
パイプの太さは、三脚の安定感に直結します。耐荷重の数値は高くてもパイプが細いものは、たわみなどブレに繋がる弱点が出てきてしまいます。


■縮長/質量
縮長=脚・雲台を最短までたたんだ、持ち運び時のサイズ
三脚は撮影機材の中でも特にかさばるので、携行時の大きさ、重さは選ぶ時の重要な要素です。
重たいほうが安定はしますが、長時間の持ち運びには不向きです。なるべく軽量でブレに強いものを選ぶならカーボン三脚がおすすめですが、重心が上に偏ってしまうとやはり不安定になってしまうため、耐荷重には注意しましょう。


■雲台
三脚上でのカメラの操作性は、雲台の性能で決まります。雲台のタイプによってそれぞれ得意とする撮影シーンがあるので、選んだ三脚に付属する雲台が用途に合っているかは特に重要な要素です。三脚には雲台と脚部が一体型のものと、分割・交換ができるものがあり、また、雲台が別売になっているものもあるので注意が必要です。
詳しい雲台の解説はこちら>


■脚ロック形式


[レバー式]
クリップのようにワンタッチでしっかり固定できます。ナット式より締める力が少なくて済むので、女性でも取扱いが簡単です。


[ナット式]
ナット部をひねることでロックを開閉し脚を伸縮させます。慣れればレバー式より高さが調整しやすく、構造上故障が少ないというメリットもあります。
[ノブ式]
主に大型三脚とビデオ三脚の一部に採用されている形式です。重たい機材を載せた場合でもゆっくりロックを緩めて高さの調整ができます。
[ウルトラロック式]
ベルボンが採用しているロック形式です。ナット式と違い、脚そのものを回してロックするので、ロックパーツを必要とせず、コンパクトにたたむことができます。


■段数
三脚は同じシリーズの中で3段・4段というように脚の段数が異なるものがラインナップされているモデルがあります。
全高はほぼ同じくらいですが、段数が少ないものはロック機構が少ない分セッティングがスピーディに行え、段数が多いものは縮長が短くコンパクトに携行できます。また、最上段のパイプ径が同じ場合、段数が多ければそれだけ最下段の脚は細くなるため、剛性・安定感という部分では段数が少ないモデルに軍配が上がります。
コンパクトカメラ用の7段や8段といった三脚はその点ではまるで安定感はないので、セルフタイマー撮影に使用するには問題ないものの、夜景などブレをしっかり抑えたい場合には力不足と言わざるを得ません。


三脚使用時の注意

■脚は太い順に使用する
高さ調整や水平のために、ある程度脚をたたんで使用する機会もあるかと思います。その場合は、太い脚から優先的に伸ばして調整します。せっかくの三脚も細い脚に負担がかかっては安定しません。

■エレベーターを多用しない
三脚のセンターポール(エレベーター)は本来上下の構図の調整に使われるものなので、高さを出すためにいっぱいまで伸ばしてしまうと、トップヘビーになり安定しなくなってしまいます。

■脚はいっぱいまで広げる
脚はストッパーまで開ききって使用します。スペースを節約しようと広げきらずに使用すれば当然安定はしませんし、万が一足を引っかけたときなどにバランスを崩して倒れる可能性すらあります。


▼雲台


三脚の使い勝手を決める要素として、雲台の種類と性能があります。一般的によく使われる雲台は以下の3種です。
三脚には雲台が一体型のものと、交換可能なものとがあります。用途によっては、雲台を軸に三脚を選ぶシーンも出てきます。その場合は、雲台の倍以上の質量の三脚を選びましょう。



主な雲台の種類


自由雲台

3WAY雲台

ビデオ雲台
■長所
・どの方向にもカメラを動かせる
・コンパクトでかさばらない
■短所
・構図の微調整は苦手

三脚をシンプルに使いたいなら、操作も簡単な自由雲台がおすすめです。高級モデルになると、ボールと別に横方向の回転軸が設けられていたり、フリクション機構でボールの動きの固さを調整し、重たい機材でもしっかり構図決めができたりといった機能が加わります。
■長所
・3方向の角度を個別に調整できる
■短所
・収納時にかさばる
・とっさの構図変更が苦手

風景写真など、きっちり構図を決めたり水平を取ったりする必要がある場合は、3WAY雲台が必須になります。その分カメラの動きは制限されてしまうので、思いがけない撮影チャンスに手持ち撮影で対応できる、クイックシューで着脱するタイプがおすすめです。
■長所
・上下・左右に滑らかに動かせる
・重心のバランスがとりやすい
■短所
・縦位置撮影はできない

ムービーや超望遠レンズ、フィールドスコープにおすすめ。カメラを固定するだけでなく、緩やかに動かすことにも特化しています。カウンターバランス搭載であれば、ノブで固定しなくても手を離した場所で動きが止まるので、静と動をシームレスに切り替えられます。


■カメラ取付部の仕様にも注目

カメラ直付けタイプ

クイックシュータイプ
■長所
・構造がシンプルな分コンパクトで安価
・カメラに接する面積が広く、安定する
■短所
・カメラの着脱に時間がかかる

直付けタイプは着脱にひと手間あるものの、カメラ取付部が広いタイプが多く、安定感があります。望遠レンズやフィールドスコープなど、重い機材の設置にはこちらが好まれることもあります。カメラ取付ネジを単体で回して締められるかどうかで使い勝手は大きく変わってきます。
■長所
・カメラの着脱がワンタッチでスピーディー
・水準器を搭載するモデルが多い
■短所
・カメラと接する面積が狭く、緩みやすいモデルもある

カメラ下部に取り付けたプレートをはめることで、ワンタッチ着脱が可能なクイックシュータイプ。普段からプレートをカメラに取り付けたままにしておいたり、同じプレートを複数のカメラに取り付けて、雲台とカメラの組み合わせを素早く変更したりといった使い方が可能になります。


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クイックシュー


スリック DS-30 [アルカスイス規格]

ベルボン QRA-635L II
クイックシューは素早く三脚撮影と手持ち撮影を切り替える事ができるので、スポーツやムービー撮影にも有効です。クイックシューは雲台に組み込まれているものの他に、ネジ止めの雲台に取り付けるアダプタータイプもあります。
特にメジャーなのがアルカスイス規格と呼ばれるスライドタイプのクイックシューで、クイックシュー本体とプレートのメーカーが異なっても組み合わせることができる汎用性の高さが人気となっています。

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レベリングベース


レベリングベースは三脚と雲台の間に取り付けて使用します。傾斜地や機材のバランスによって三脚をまっすぐに設置できないと、横軸を動かした際に再度水平を取らなければならなくなり、二度手間となってしまいます。
レベリングベースで雲台の根本部分で水平を取っておけば、平地での操作と同じように使用できるようになり、格段に構図決めと変更が楽になります。

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▼一脚


一脚は三脚と違い完全なハンズフリー撮影はできませんが、機材の重さを預けることができる、手ブレを抑えられるなど、三脚の役割の一部を担うことができ、機動性が求められる撮影や三脚の設置が禁止されている場所で活躍します。


一脚の使い方

■地面に立てて使う
地面に立てて使用する場合は、直立させるのではなく、少し前に立ててカメラを自分の体の方に倒します。両足は肩幅程度に開いてリラックスし、一脚と両足で三脚を形成するイメージで立ちます。一脚ではなくカメラを持つようにして、手持ち撮影と同様に脇を締め、少し下に押さえるようにして撮影します。

■腰で固定して使う
高さの足りない一脚や、三脚・一脚がともに禁止されている場所で使用する時は、地面でなく、腰のベルトなどに石突を挟んだり押し当てたりして手ブレを防ぐこともできます。

■雲台について
一脚も三脚同様に、雲台付属のタイプと別売のタイプがあります。
一脚の場合は雲台は完全に固定せずに、一脚の動きに合わせて自由に角度を変えられるようにしておきます。

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