第70回 青少年読書感想文全国コンクール 課題図書特集

2024年度 第70回青少年読書感想文全国コンクールの課題図書が主催の全国学校図書館協議会、毎日新聞社より発表されました。
1955年に始まった歴史のあるこちらのコンクールには毎年、読書指導の一環として全国から多くの教育機関が参加します。
本ページでは、その課題図書を一挙にご紹介致します。
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青少年読書感想文全国コンクール 課題図書特集

~青少年読書感想文全国コンクール~

青少年読書感想文全国コンクールは、児童生徒・勤労青少年を対象に、読書活動の振興等を目的に1955年に始まった息の長い読書運動で、その成果は高く評価されています。
日本全国、また海外の日本人学校からも、多くの作品が応募されています。 ▶公式サイトはこちら

小学校低学年の部(1~2年生) 課題図書

アザラシのアニュー

あかちゃんアザラシのだいぼうけん!アラスカでくらすあずみ虫が描く野生動物のおはなし。

ごめんね でてこい

だいすきなのに、「きらい」って言っちゃった。あやまりたいのに、でてこない。わたしの中のごめんね、でてこい!

おちびさんじゃないよ

小さな女の子テンちゃんが小さな男の子マルくんに近づくいじめっ子に勇気を出して立ち向かいます。学校での出来事のお話です。

どうやってできるの?チョコレート

口に入れれば、とろりと甘いチョコレート!おいしいチョコレートは、どんなふうにできるのでしょう?知ってるようで知らない、チョコレートのあれこれを追った1冊です。

小学校中学年の部(3~4年生) 課題図書

いつかの約束1945

ゆきなとみくは自分は9歳だと言うおばあさんに出会い、共に町を歩き回ることに。彼女が残したメッセージに込められた思いとは?

じゅげむの夏

四年生の夏休みにやりたいことを宣言した、筋ジストロフィーの親友。その願いのもと一致団結した少年たちの姿をみずみずしく描く。

さようなら プラスチック・ストロー

ストローの発明と改良の歴史、プラスチックごみの影響や解決策、ストローをとおしてSDGsを考え行動するためのノンフィクション。

聞いて聞いて!―音と耳のはなし

音は震える空気の波。大きな音は大きくうねり、高い音は細かく震える。2つの耳で聞くと、いきいきと立体的に聞こえるんだよ。

小学校高学年の部(5~6年生) 課題図書

ぼくはうそをついた

愛する人を助けたい――。戦後80年を前に、原爆の傷跡ののこるヒロシマを5年生のリョウタがたどる。

ドアのむこうの国へのパスポート

なぞめいたドアを開くために、子どもたちは作家からの課題にむきあう。エールに満ちたオランダの物語。

図書館がくれた宝物

第二次大戦下、ロンドンから疎開した両親のいないきょうだいには、親代わりになってくれる人を探すというひそかな作戦があった!

海よ光れ!―3・11被災者を励ました学校新聞

東日本大震災の避難所の小学校で子どもたちが取り組んだこととは…。子どもたちの思いをつぶさに伝える感動のノンフィクション。

中学校の部 課題図書

ノクツドウライオウ―靴ノ往来堂

100年続く老舗家業の危機。祖父が作る靴を履いた人たちに起こった、人生を変えるほどの変化。進路に迷うYA世代に贈る職人物語。

希望のひとしずく

いろんな悩みをかかえる人々が、ちょっとしたやさしさで救われていく、希望と愛でいっぱいのものがたり。

アフリカで、バッグの会社はじめました―寄り道多め仲本千津の進んできた道

ウガンダでバッグ工房を立ち上げ、アフリカ女性を支援する社会起業家・仲本千津さんの姿を描く「進路決定ドキュメンタリー」。

高等学校の部 課題図書

宙(そら)わたる教室

定時制高校の科学部に集った、年齢も経歴もバラバラの生徒たち。彼らが始めた「クレーター再現実験」とは?胸躍る青春小説の傑作。

優等生サバイバル―青春を生き抜く13の法則

成績に一喜一憂する日々に、はじめてのホントの恋!ハードな高校生活を生き抜くために、“優等生”のジュノが見つけた法則とは?

私の職場はサバンナです!

南アフリカ政府公認の日本人サファリガイドが伝えるサバンナの動物たちの生態、環境保護の最前線、自然と共生するために大切なこと。
■読書感想文は、何のために書くの?

書くことによって考えを深められるからです。読書感想文を書くことを通して思考の世界へ導かれ、著者が言いたかったことに思いをめぐらせたり、わからなかったことを解決したりできるのです。ですから読書感想文は「考える読書」ともいわれます。また、どんなに強く心を動かされても、時がたてばその記憶は薄れてしまいます。読書感想文は自分自身の記録です。読み返すことによって、いつでも「感動した自分」に出会うことができるのです。

■「課題読書」・「自由読書」って何?

読書感想文コンクールの主催者が指定した本を読んで書くのが「課題読書」です。本の専門家の先生方が、新しく出版されたたくさんの本の中から、年齢に合わせて、多くの感動を得られたり新たな知識を得られたりする本を、フィクション、ノンフィクション、外国作品など幅広く選んだものです。ぜひ読んでみてください。一方、自分で読みたい本を自由に選んで読書感想文を書くのが「自由読書」です。フィクションでもノンフィクションでもかまいません。読書感想文は「読書の幅」を広げるチャンスです。ふだん物語や小説をよく読む人は科学の本にチャレンジしたり、スポーツの本をよく読む人は伝記を読んでみたりしてください。

■どんな本を読んだらいいの?

思いっきり楽しめたり、自分を見つめなおしたり、新しいことを教えられたり……。自分の心を突き動かしてくれる本が、その人にとっての「良い本」だといえます。自分に合った、心を動かされる本を探してみましょう。迷ったら、自分のことをよく知っている人、たとえば家族や担任の先生、教科の先生、部活の顧問の先生に相談してみましょう。「本の専門家」の図書館の先生に相談してもいいでしょう。友だちと紹介し合うのもいいですね。

■なぜ、本を読むことが大切なの?

一冊の本が、人生を変えてしまうことがあります。本の中で旅をしたり恋をしたり、冒険をしたり……。人は本の中でいろいろなことを体験できます。登場人物と自分の生き方や考え方を比べて、共感したり反発したりします。また、本を使って、疑問に思ったことを解決するために調べることもできます。本を読んで新しいことを知ると、びっくりしたりうれしくなったりします。本は、人の心を成長させてくれ、いろいろなことを教えてくれる友だちです。

■読んだ本の本文や解説などを引用してもいいの?

読書感想文は、本を読んでの自分の思いや心の動きを中心に書くものですから、できるだけ自分のことばを使って書くようにしましょう。確かに解説やあとがきなどは、本の世界をより深く理解するために参考になることがあります。ですから、場合によっては引用する必要が出てくるかもしれません。そのときは、どうしても必要な部分だけを引用することにして、必ず「 」(カギかっこ)でくくりましょう。

■題名はどうつけたらいいの?

本を選ぶとき、本の題名を見ながら「おもしろいかなあ?」とか「読んでみようかなあ?」と考えることはありませんか。題名一つ見ただけで「読んでみたい」とか「読みたくない」とか思ってしまいます。魅力的な題名は人をひきつける力があります。せっかく書いた読書感想文ですから、人が読んでみたくなるような題名を考えましょう。自分が一番感動したことやもっとも言いたいことの、中心となることばを考えて題名にするといいでしょう。

■字数は規定の字数以内なら何字でもいいの?

本を読んだ感動や本を読んで考えたことを、人に伝わるように十分に書き表すためには、ある程度のことばの量が必要です。心の中のあふれる思いを、たくさんのことばを使って表現してみましょう。字数の規定はいわばことばで表現できるグラウンドの広さです。せっかく広いグラウンドが用意されているのに、それを自分で狭くする必要はありません。規定の字数をなるべくいっぱいに使って、思いっきり読書の感動を表現してみましょう。

■何をどう書けばいいの?

本を読んで自分がどこに感動したのか、なぜ感動したのかを考えましょう。そしてもう一度本を読んでみましょう。自分の生き方や経験と本の世界とを照らし合わせると、いろいろなことが見えてきます。感じたこと、思ったこと、連想したことなどを忘れないうちに全部メモしておきましょう。そうしたら、順番を入れ替えたり内容を補ったりして、どう書けば自分の心の動きにぴったりするか、それがうまく人に伝わるかを考えましょう。先生や家の人と相談してみるのもいいでしょう。そうするうちに何をどう書けばいいのか、自分が一番言いたいことは何なのかがはっきりしてきます。書き終わった時には、それまでとはどこか少し違った自分になっていることに気づくはずです。

(出典:読書感想文全国コンクール公式サイト 感想文Q&A 2021年7月29日


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